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貯金がないと何となく不安になるけど、実際は30万円もあれば大丈夫。
それ以上のお金はIPOの購入資金やiDeCo(個人型確定拠出年金)に充てたほうが、闇雲に貯金するよりお金が増える可能性が高くて堅実です。誰も教えてくれないお金の貯め方・使い方、漫画も交えて解説します。
ついに貯金が100万円を超えたおいらだよ。
そのお金置いて、ちょっと離れて見てて。
貯金なんかしててもお金は増えないし、必要以上に「もしものとき」に怯えていたら、お金を使う前に一生終わっちゃうよ!
貯金なんて、なるべくしないほうが良い!
緑の悪魔……!
目次
貯金に意味はあるか
清く貧しい人であれってこと?
その上で、銀行預金やタンス預金はおすすめしないって話なんだよ。
・タンス預金や銀行預金はリスクがあるのにリターンがほぼゼロ。
・「いざというときのための貯金」は、ゴールを設定しないと無限に貯めなきゃいけない。一生使わない貯金は無駄遣いと同じ。
・本当に必要な金額だけ貯金して、残ったお金はIPO・iDeCo・NISAで資産運用。こっちのほうがかなり堅実。
金持ち野郎みたいでおいらは嫌だな〜!
それに投資は悪いことじゃないよ。
良い会社の株を買えば、社会が良くなる助けになる。そう言う意味では、投資は選挙の1票と同じ力がある。
まず前提として、お金は搾取しないと生み出せないわけではありません。
お金を欲しがることも汚いわけではないし、貧しい人が清いというわけでもありません。
日本には「清貧」という言葉があるように、真っ直ぐで貧しい人が清く、知恵を巡らせてお金を稼ぐのは汚いこととされているように感じます。
しかし実際は貧乏だろうと金持ちだろうと、清い人は清いし、汚い人は汚いです。
同様に、汗水たらして働いたお金は清く、投資で増やしたお金は汚いというのも誤ったイメージ。
汗水たらす詐欺師もいれば、社会の役に立つ働きをする投資家もいます。
考えてみれば当たり前のことなのですが、何となく無意識に思い込んでいる方が多いのではないでしょうか。
このような固定観念は、清く豊かな暮らしを目指す上で余計な障害となってしまいます。
賢いんだろうけど、ズル賢いって感じだよな。
言ってる人は冗談のつもりなんだろうし、俺も気にしてないけど、みんな無意識に「お金は汚いもの」っていう固定観念を持っているんじゃないかな。
少なくとも堅実ではないような……。
貯金=堅実のイメージ
「投資はギャンブルのようなもので、堅実ではない。」
私も学生の頃はそう思っていましたが、今はむしろ「貯金のほうが堅実ではない」と考えています。
一般的に「堅実な人」といえば、役所や銀行や大手企業に勤め、稼いだお金をなるべく使わず、銀行預金やタンス預金を着実に貯めていく、そんな人でしょうか。
バリカタ ブツヒコ(30歳)
新卒で大手銀行に就職、今年9年目になる中堅銀行員。
営業成績はそこそこで、趣味は貯金。
定期預金口座に年間200万円×8年間積立してきたので、1600万円の貯金がある。
今朝も剃ってるとしたら、めちゃくちゃ濃い。
それ以外はどう?
若いのにしっかり貯金してるし、堅実そうな人だなと思うよ。
でもよく考えると、そういうわけでもないと思うんだよ。
貯金をする最大のメリットは「安心感」です。
人は「いざというとき」を必要以上に心配してしまうために、安心感を求めて貯金します。
いわゆる「堅実な人」は、この小さな安心感のために、お金を独占しているとも考えられます。
お金は道具です。
お金を貯め込んで眠らせておくことは、お金の道具としての価値も眠らせているということ。
また、「いざというとき」いくらかかるのかという計算を面倒くさがって後回しにしているために、1000万あっても2000万あっても安心せず、人によっては何億円も貯め込んでいるのではないでしょうか。
私はこのような人が清いとも堅実だとも思えません。
無闇に銀行預金ばっかり増やしているっていうのは、将来のことを考えていない証拠!
そんな奴には、こう!
きっと親や学校から投資について正しい知識を教わったことがないんだ。
余計な貯金は堅実とは言えない
でも他の金融商品と比べると、そこまで魅力的な商品ではない。
運用商品 | おすすめ度 | 一言メモ | おすすめ 金融機関 |
---|---|---|---|
iDeCo | ★★★★★ | 60歳まで払い戻せないけど、節税効果が史上最強。 実質的にやるだけで儲かる。主婦・主夫は微妙。 | マネックス証券 手数料無料 信託報酬安い |
株式投資 | ★★★★★ | 分散投資するために海外ETF株が便利。 手数料も安いしNISAを使えば利益が非課税。コスト極小の運用が可能。 | SBI証券 手数料安い 海外株多彩 |
個人向け国債 | ★★★★☆ | ”変動10年”は元本保証型商品の中で最もインフレリスクに強い。 iDeCoとNISAが限度額ならこれを買う。 | SBI証券 株の口座と兼用 |
貴金属投資 | ★★★★☆ | 世界の経済情勢に不安が出ると価値が上がるので、分散投資としては効果的。 | 楽天証券 手数料無料 |
銀行預金 | ★★★☆☆ | リターンは極小だしインフレに弱いがとにかく便利。 | 新生銀行 コンビニATM何回でも無料 |
投資信託 | ★★★☆☆ | 手数料の安いインデックス投信はおすすめできるが、普通に買うと手数料と税金がかかるのでiDeCoを使って買うといい。 | 基本的にiDeCoで買う |
FX | ★★☆☆☆ | PCやスマホから操作しやすく、手数料も安い。 使い方によっては外貨預金の上位互換になる。 | DMM FX 手数料無料 好レート・高金利 |
個人向け社債 | ★★☆☆☆ | 分散効果は低いが、そこそこ高利。 「信用リスク」が読みにくいのが難点。外国債はダメ。 | 余程のことがないとやらない |
外貨預金 | ★☆☆☆☆ | 手数料が高く、流動性も悪い。 全体的にFXに劣るので買う理由がない。 | やらない FXの劣化版 |
不動産投資 | ★☆☆☆☆ | 我々個人が購入できるような不動産は既に不動産屋がスルーした物件。そう考えると投資する価値は低い。 | やらない REIT株で良い |
銀行の普通預金は、株や投資信託、国債や社債と並ぶ、立派な金融商品です。
そして普通預金は全ての金融商品の中で最も便利。
ATMを使えばいつでも出し入れできるし、カード決済や自動引き落としにも使えます。
火事や盗難にも強く、元本割れ(=元のお金より減ってしまうこと)もないので無リスク資産と言われることもあります。
しかし元本割れがないからといって、価値が減らないわけではありません。
お金自体の価値が下がれば、元本割れしているのと同じことです。
銀行預金はインフレや日本経済の破綻といった一部のリスクに対して極端に弱く、全財産を賭けるには危険な商品。
銀行預金は無リスク資産ではありません。
しかも普通預金の年利は0.001%程度。
仮に100万円預けても1年間でつく利息は10円です。
そこから税金が引かれ、私たちがもらえるのは8円だけ。
ATM手数料を一度でも支払えば、余裕で元本割れします。
銀行預金はリスクに比べてあまりにもリターンが低く、バランスの悪い金融商品。
ここに全財産を賭けるのはとても合理的とは思えません。
人に勧められるようなものではないね。
貯金の弱点はインフレ
インフレというのは、物価や給料が上がることです。
たとえコンビニ弁当が5000円になったとしても、サラリーマンの月給が300万円になれば生活は何も変わらないような気がします。
しかし、これまでに貯めた銀行預金は勝手に10倍にはなりません。
頑張って貯めた100万円も、1か月生活することすら難しいほどの価値まで下がってしまいます。
このような状況下では、全財産を現金で貯金していた人は、資産の価値が減ってしまいます。
一方、貴金属や株式などの金融商品は影響を受けづらいので、インフレリスクに強いと言えます。
例えば2008年ジンバブエのインフレ率は2億%以上。
500円の牛丼が来年10億円になるイメージかな。
でも、日本はそんなことにならないんでしょ?
世はすでにインフレ地獄なのか!?
俺が皆にすすめてる資産運用っていうのは、こういう態勢を作ることなんだよ。
銀行の預金保証は1000万円まで
日本の情勢だけではなく、銀行自体にも破綻リスクがあります。
もし預金先の銀行が倒産した場合は預金額のうち1000万円までしか保証されません。
1600万円預けた状態で銀行が倒産すると、1000万円は確実に返ってきますが、残りの600万円は銀行の余力次第となります。
また、すぐに下ろせる仮払金は1口座につき60万円まで。
残りのお金がいつ下ろせるかは不確定です。
「銀行の破綻などあり得ない」と思うかもしれませんが、2010年には日本振興銀行が経営破綻しました。
このとき、日本で初めてペイオフ(預金保護)が発動。
1000万円を超える預金に関しては、一律58%しか返金されませんでした。
仮に1600万円預けていた場合は、1348万円(600万円が348万円に減った)。
もし1億円預けていたとすると、6220万円(9000万円が5220万円に減った)という計算になります。
想像しがたいことですが、現実に起きた出来事です。
これは鉄則!
盲目的に預金せし無知で愚かなアゴ羊よ。
ときに考え、ときに疑うことも堅実への道じゃ。
貴様の財産、我が代わって分散してやろう。
銀行は割高な金融商品を売るのがうまい
銀行では、普通預金の他にも
・定期預金
・外貨預金
・投資信託
・個人向け国債
といった金融商品も売られています。
個人的な意見で言えば
・定期預金は現状「犠牲にする利便性」と「金利」が釣り合うような商品がないのでダメ
・外貨預金は国内インフレリスクに強いけど手数料が高すぎ。1100円払って1000円札を買うくらい非合理的
・投資信託もインフレに強いけど、銀行で高い手数料を払って買う意味がない。買うなら手数料の割安なネット証券で買ったほうが良い
と考えています。
個人向け国債と普通預金は比較的良い商品ですが
そもそも銀行は信託報酬・手数料が高い商品を売りたいのに対し、
投資家は信託報酬・手数料が安い商品が欲しいもの。
はじめから両者の利益は相反していると言えます。
個人向け国債を買うとしても、銀行窓口に行くと上に挙げたようなダメ商品のセールスを受けます。
銀行は私たちの収入や支出など、あまりに多くのデータを把握しているので、「いまお金がなくて……」と適当にあしらうこともできません。
セールスを断るにしてもかなりの強敵。
銀行には極力行かないことをおすすめします。
面と向かって営業されたら、俺でもなんか契約しちゃいそうな気がするよ。
俺、良い人には弱いからなあ。
銀行預金は30万円で良い
銀行預金はたしかに便利だけど、資産を増やす上ではあんまり合理的だとは思えない。
だから「自分に必要なだけの安心感」=必要な現金について正しく認識して、必要以上のお金は銀行口座に入れないほうが良いと考えられる。
それって貯金で言うといくらくらい?
あとはすぐに動かせる資産が、生活費×半年分もあったら十分。あとで詳しく説明するけど、それは証券会社に入れてるよ。
お金は目的ではなく手段
基本的に、銀行の口座にはカードで引き落とされそうな金額と、家賃、光熱費の2か月分程度が入っていれば問題ありません。
それぞれの生活スタイルがあるので、30万で良い方もいれば200万円必要という方もいるでしょう。
要は自分が使う分が入っていれば十分です。
無闇に貯め込んで何百万も何千万もお金を眠らせてしまうのは、お金の「道具としての価値」も眠らせているということ。
お金は利用しなければただの紙です。
あればあるほど自分は安心するかもしれませんが、有効活用したほうが暮らしも社会も豊かになります。
また、世の中には「iDeCo」をはじめとした銀行預金より明らかに資産増加の期待値が高い金融商品がいくつかあります。
まずはここから始めて資産を増やし、増えたお金は投資に利用したり、家族がいるなら教育に使うなりして、清く豊かな暮らしを目指すべきではないでしょうか。
普通預金は「日常生活に使うためのお財布」と割り切って使う分だけ入れておき、貯まったお金はどんどん資産運用にまわしましょう。
いざというときに心配じゃない?おいらは保険入ってるからまだ安心だけどさ。
何のために?
お父さんもお母さんも、地元の友達も、会社の先輩も、みんな入ってるよ。
それは「満腹だけどみんな並んでるし……」って思いながらラーメン屋の行列に並ぶくらい意味がない。
貯金がないのに小さな子供がいる人、ローンがあって家族がいる人、相続税対策で使いたい人。
この3パターン以外に必要な人がほとんど思い浮かばない。
というかそもそも、ただのGif画像9枚で構成されているざっきーくんには生命保険も医療保険も必要なし!
無茶苦茶されてるのに段々と楽しみになってきてるおいらだよ……。
保険がないと心配?
お金が必要になる「もしものとき」というと
・結婚資金
・自宅の購入費
・子供の教育費
・事故や病気、災害による医療費
などが考えられます。
この中で、想定外のタイミングで突然やってくるのは医療費くらいではないでしょうか。
そのために医療保険に加入しているという方も多いと思います。
日本の保険はほとんどがぼったくり
ただ、日本の医療保険はかなりのぼったくり。
保険の手数料は基本的に開示されていませんが、集まった保険料のうち40~70%ほどが保険会社の取り分だと言われています。
逆に言えば、残った30〜60%を病気になった人や遺族たちで分け合っていると考えることができます。
一方、国営の競馬の場合では運営者の取り分が25%。
この割合は公表されており、ほとんどの人がこれを理解した上で馬券を買っています。
つまり、競馬のほうが仕組みもフェアで、返ってくるお金の期待値も高いと言えます。
「自分が病気になる」ことに対して年間何万円、何十万円というお金を賭けるよりも、胴元の取り分がほぼ0%の銀行預金のほうが平均的な期待値が高く、急なリストラからペットの病気、財布の紛失まで、あらゆるリスクに対応できます。
もちろん「保険に入って良かった」というケースもあり得ますが、それは「宝くじ買って良かった」と同じ、結果論です。
私の計算では合理的な判断だとは思えません。
保険がそれだけ損な賭けであることは認識しておきましょう。
詳しくはTeamサバイブ中島なかじが書いた記事を参照!
【関連記事】生命保険はいらない!?今すぐ民間の保険を解約したくなる3つの理由
でも入るとしたら、子供が大きくなるまでの掛け捨てかなあ。
医療保険には入らなくても良い
医療保険に入っていなくても、保険証を持っている人ならば誰でも高額療養費制度という制度を利用することができます。
高額療養費制度は、医療費が一定の金額を超えた場合、それ以上の金額は治療代も薬代も国が負担してくれるという制度。
この限度額は所得によって変わってくるので、詳しくは別の記事で解説しています。
詳しくは過去の記事をご覧ください。
>> 高額療養費制度でがんの医療費が9万円に!民間保険って必要?
上の記事はサバイブ編集部の中島なかじのお父上が実際に大腸がんにかかったときを例に、保険について書かれた記事です。
このケースでは、発生した医療費193万7500円のうち、自己負担となったのはわずか9万6805円でした。
このように、高額療養費制度をうまく活用すれば、医療保険や大量の貯金などなくとも、最低限の生活は送っていけるでしょう。
ただし、精神疾患で働けなくなった場合など、高額療養費が使えない上に仕事もできないというケースもあるので、念のため生活費の6か月分程度は、1か月以内に現金化できるような資産(不動産や年金でないもの)の状態で保有しておくと安心です。
日本の平均貯金額
年代 | 貯蓄額の平均値 | 貯蓄額の中央値 |
---|---|---|
20代 | 184万円 | 0円 |
30代 | 395万円 | 167万円 |
40代 | 588万円 | 200万円 |
出典(「家計調査結果」(総務省統計局)) |
この場合の「平均値」は、全員の貯蓄額を合計し、人数で割った物。
「中央値」は貯蓄額順に並べて、真ん中になった人の貯蓄額です。
「貯金はおすすめしない」なんて言う前から、そもそもしてないんだね!
「貯金」はそのままやらなくて良いんだけど「貯蓄」、つまり資産自体は持って欲しい。
ここからは資産を増やす方法についてやっていこう。
資産を増やす方法
資産を増やす方法は、基本的に以下の3つしかありません。
・稼ぐ
仕事や事業でお金を稼ぐ。
(仕事選び、収入が上がるスキルや資格など)
・守る
支出を減らして資産を守る。
(生活習慣、住居、保険、車などの見直し)
・増やす
資産を運用してお金を増やす。
(投資や年金などの運用)
この3つを着実に行えば、資産の三角形の面積は確実に増えます。
※ 他にも拾ったり貰ったりギャンブルで増えたりもしますが、あまりに期待値が低いので、ここでは割愛します。
はじめに重要なのは守ること
だからまずは無駄な支出を減らすことからやってみよう。
格安SIMで年間6~10万円ほど
SoftBank時代 | LINEMO・おてがる光変えたら | |
---|---|---|
スマホ代 | 4378円前後 ※ミニフィットプラン+容量3GB ※おうち光割セット割を含む ※機種代金や任意加入のオプションを含まず | 990円 ※3GBの通話対応SIM |
家のネット代 | 4180円 ※ルーター代や自動加入オプション含む | 集合住宅:3773円 ※一戸建ての場合は4873円 |
合計 | 8558円 | 4763円 |
2015年にDMMモバイルの5GBプランに乗り換え、現在はBIGLOBEモバイルを利用しています。
電話はほとんどしないので、毎月の利用料は1600~2000円程度に収まっています。
これだけで年間約9万6000円の節約です。
電話番号もそのままで、LINEやその他のアプリも引き継げます。
特に不満な点もなく、快適に利用しています。
特に理由もなく大手キャリアを利用するということは、毎月3000〜1万円程度無駄な出費があるということ。
2年縛りの違約金などを支払ったとしても、ほとんどのケースではすぐに変えたほうがお得になるはずです。
月1万円のまま10年間使い続けたら合計120万円。
月2000円なら24万円なので、100万円近い差が出ます。
詳しい情報はサバイブの他の記事に書いていますが、現時点ではBIGLOBEモバイルがおすすめ。
IPO株(新規公開株式)で増やす
先ほども解説したように、不自然にローリスクハイリターンな商品は、詐欺である可能性が高いです。
誰でも簡単に儲かるなんて話はありません。
ただし、IPO株に関しては長期間にわたってローリスクハイリターンな状況が続いています。
IPO株とは、「Initial(最初の)Public(公開の)Offering(売り物)」の略称で、新規公開株のこと。
世の中の多くの株式会社は、より大きな利益や、社会的な目的を達成するために株式上場を目指しています。
法律を守り、財務状況や経営体制が健全で、尚且つ資産や利益の基準を満たした会社は証券取引所から「上場して良い」という許可をもらいます。
新規上場が約束された株式は上場前に情報が公開され、上場直前に購入予約を受付開始します。
このときに予約することができれば、公開価格で直接購入し、株主になることができます。
予約できなかった場合は上場日以降に、これらの株主から間接的に購入しなければなりません。
この購入希望者と株主との間で初めて取引が成立した価格を、初値と言います。
2015年を例にあげると、新規上場した92社のうち、82社で公開価格を上回る初値がつきました。
つまり全てのIPO株を上場日の朝イチで売った場合、89.1%の確率で儲かったということになります。
基本的に僕ら一般の投資家は抽選に参加して、当選したら初めて予約できるんだよ。
しかも、注目の株はみんな欲しがるから、抽選倍率がとんでもない。だから滅多に当たらないんだ。
IPO株は全然当たらないけど、参加自体にリスクはない
IPOに当選して購入した場合、通常の個別株と同じように購入時手数料が発生しますが、抽選参加自体に費用は発生しません。
つまり、抽選に参加しまくってもお金はかかりません。
IPOの初値予想サイトなどを参考に、よほど損しそうな銘柄以外はどんどん申し込んでいきましょう。
一応、2015年は+63万9400円、2016年は+43万2810円の利益が出た!
オプトラン(大和証券) +9.76万円
カチタス(大和証券) +1.19万円
SGホールディングス(SMBC日興・野村証券) +6.22万円
Casa(大和証券) +0.21万円
マネーフォワード(SMBC日興証券) +14.5万円
R-三菱地所(SMBC日興) +1.45万円
クロスフォー(みずほ証券) +3.25万円
2016年利益 +43万2810円
JR九州(三菱UFJモルガン) +5.0万円
シルバーエッグ・テクノロジー(大和証券) +27万円
大江戸温泉REIT(SMBC日興証券) -1万1490円
LINE(みずほ証券) +14.5万円
コメダホールディングス(大和証券) -2万7000円
スターアジアREIT(SMBC日興証券) 未売却
ジャパンミート(みずほ証券) +1500円
ヒロセ通商(大和証券) +5000円
2015年利益 +63万9400円
ソーシャルワイヤー(大和証券) +11.8万円
ソネット・メディア・ワークス(大和証券) +32万円
いちごホテルREIT(SMBC日興証券) +2800円
かんぽ生命(みずほ証券) +7.29万円
ゆうちょ銀行×2(SMBC日興証券、みずほ証券) +4.6万円
日本郵政×3(SMBC日興証券、大和証券、みずほ証券) +6.93万円
ブランジスタ(大和証券) +1.84万円
土木管理総合試験所(野村証券) -5800円
デクセリアルズ(SMBC日興証券、大和証券) -200円
サムティ・レジデンシャルREIT(大和証券) -2000円
定期預金するよりは全然良さそう!
100万円ほど持っていればIPOに参加しやすい
どこの作れば良いの?
例えば、2015年に上場したブランジスタという会社のIPOはSBI証券と大和証券しか取扱いがありませんでした。
他の証券口座しか持っていない場合は、IPO抽選に参加することはできません。
また、いくつもの証券口座から申し込めば当選確率も上がるので、証券口座はできる限りたくさん作っておくと良いでしょう。
最低でも、SMBC日興・大和・野村・みずほ・SBI・マネックス証券の口座があると、ほとんどの抽選に参加可能です。
ただしIPOの抽選に参加するためには、原則「購入できるだけの金額を持っていること」を証明する必要があります。
IPOの公開価格は大体500~6000円程度。
基本的に100株単位での販売なので、申し込み時点で5万~60万円ほどを証券口座に入れておきます。
複数のIPOが同時に上場する場合は、その分お金をたくさん用意しなければなりません。
2015年は97社、2016年は92社。
1年間に100社近い会社が上場します。
同時に5〜6社が募集することもあるので、所持金次第では抽選参加を諦めなければならないこともあります。
私はここ3年間ほど、ほぼ全てのIPO抽選に参加していますが、体感としては100万円程度あると便利かなと思います。
各証券口座間で資金を移動させながら、欲しいIPOはすべて参加していきましょう。
俺も1回だけ証券会社の窓口まで行ったことあるけど、今の資産額じゃまるで相手にしてもらえなかったよ。
株どころか名刺すらもらえなかった。
でも当たらないんでしょ?
こんな風にね!!
なんとか証券 池袋支店
100万円貯まったらどうする?
「もしものときのお金」は銀行に眠らせるのではなく、IPO資金に充てます。
定期預金にしておくよりも扱いやすく、比較にならない利益が期待できます。
また、証券口座のお金は、ネットで簡単に振替可能。5分もかけずに銀行口座へ戻せます。
ケガや病気など、いざというときはここから捻出可能。
「生活費×6か月分」のお金はIPO資金として運用しましょう。
IPOする企業が出ない時期は無理に金融商品を買わず、どこかわかりやすい証券口座に入れておきます。
このお金があればいざというときも安心。
この時点で、
・使う用の生活費2か月分は銀行口座
・もしものとき用の生活費6か月分は証券口座に分散
となります。
ここまで貯まったら、別の方法での運用を始めましょう。
まずはiDeCoがおすすめです。
iDeCoは最強の節税術
iDeCo:個人型確定拠出年金はいま最強の資産運用方法と言えます。
簡単に言うと、国が作ったとてもお得な積立投資のシステムのこと。
大きなメリットは二つ
・iDeCoで得た利益・利息は税金がかからない
・iDeCoで投資した分のお金は、所得税と住民税の課税対象外となる
つまり、iDeCoを始めると普段支払っている税金まで安くなります。
その代わり、積立額には制限があり、払い戻しのタイミングにも強い縛りがあります。
具体的には、一般的なサラリーマンなら5000~2万3000円のあいだ
自営業なら5000~6万8000円のあいだで、自分で決めた金額を毎月積み立て、自分で選んだ商品で運用していきます。
積立期間は60歳になるまで。60歳以上の方は原則利用できません。
運用できる商品は主に投資信託ですが、定期預金と保険商品もあります。
この定期預金は元本割れリスク無しで所得税と住民税が安くなるので、実質的に確実に儲かります。
iDeCoのメリットをフル活用するならば投資信託で運用します。
利益にかかる税金もかからないので、普通に投資信託を買うよりは、こちらで買うと良いでしょう。
税金が大体いくら安くなるか、簡単な計算機を作ったから試してみて!
[keisanki]
iDeCo所得控除かんたん計算機
iDeCoにいくら積み立てると、どれくらいの節税効果があるのか、
カンタンに計算してみましょう。
年収
掛け金
年齢
計算結果(目安)
節税効果は年間 円
65歳まで積み立てると……
合計 円の節税効果があります。
※ 基礎控除と給与所得控除のみ考慮した簡易計算機です。節税効果のイメージを掴むための概算なので、実際の金額とは異なります。
あくまで参考程度にご利用ください。
>> マネックス証券の公式サイトへ
iDeCoの制度自体は少し複雑ですが、やること自体は非常に簡単。
・口座を作る
・積立金額を決める
・運用商品を選ぶ
あとはひたすら放置するだけで口座から自動的に積み立てられ、運用されていきます。
途中で不安になったら運用商品を変えたり、積立金額を変更することも可能。
「60歳まで払い戻しできない」という欠点を除けば最強の資産運用方法と言えます。
余剰資金が少しでも生まれたら真っ先にiDeCoを始めましょう。
詳しくは過去の記事へ
>> iDeCoとは|いま最強の節税術、個人型確定拠出年金を図解する
NISAはiDeCoの次におすすめ
こっちは知ってる人も多いと思うけど、iDeCoとも併用できるし、使いやすくておすすめだよ。
比較項目 | NISA | つみたてNISA | iDeCo |
---|---|---|---|
お得さ | ★★★☆☆ 運用益非課税 | ★★★☆☆ 運用益非課税 | ★★★★★ 普段払う税金まで安く |
気軽さ | ★★★★★ いつでも売却可 | ★★★★★ いつでも売却可 | ★★☆☆☆ 60歳まで払い戻せない |
手軽さ | ★★★☆☆ 原則、自分で購入/売却 | ★★★★★ 自動積立 | ★★★★★ 自動積立 |
年間投資限度額 | 120万円 | 40万円 | 14万4000円~81万6000円 |
運用可能期間 | 5年間 ロールオーバーで10年間 | 20年間 | 原則60歳まで |
投資できる商品 | 株・投資信託 | 一部の投資信託 | 一部の投資信託・預金・保険 |
非課税対象 | 運用益 | 運用益 | 運用益・所得税・住民税 |
いつでも引き出し | できる | できる | できない |
特記事項 | 2023年分で終了予定 つみたてNISAと併用不可 | NISAと併用不可 | 途中解約不可 (積立の中止は可能) |
NISAもiDeCo同様、国が作った非課税投資制度です。
iDeCoと違って普段払っている税金が安くなることはありませんが、選べる金融商品が幅広く、年間120万円まで自由なタイミングで投資できるので、短期~中長期の投資に適しています。
iDeCoと比べると、いつでも払い戻せるのも大きなメリットです。
投資信託だけでなく、個別株などのハイリスクハイリターンな商品も購入できます。
詳しくは過去の記事へ
つみたてNISAとNISAとiDeCoを比較した男|つみたてNISAを徹底評価
倒産したら全て終わりなんだよ。おいら知ってるぜ。
でも本当に危険なのは、当たり前のように「全額1つの株に突っ込む」という発想だよ。
許容できるリスクの分だけ買えば、全財産なくなることはない!
やまちゃんのスイッチを入れちまった!
来るぞ!ロボが来るぞ!撃たれるのか〜!?殴られるのか〜〜!?
分散投資について
1つの金融資産に集中投資すると、その商品の損益によって自分の資産が大きく左右されてしまいます。
例えば1つの個別株に全財産投資した場合、その会社が倒産したら終わりです。
企業の株価は様々な原因によって騰落(とうらく=アップダウン)するので、会社の不祥事・異常気象・法律が変わった場合など、頑張っても防げないような予期せぬ事態の影響を受け、ときには倒産してしまうことも。
そんなときも複数の会社に分散投資していれば、そのうちの1社や2社が倒産したとしても影響は少なくて済みます。
同様に、全財産を銀行預金している人も、日本経済が破綻したら終わりです。
例えばこのとき、資産を海外の株式や通貨で資産を保有していたら、ある程度の資産を確保できます。
こうして様々な分野に分けた複数の銘柄に資産を分散することを、分散投資と言います。
分散投資は、様々なリスクに強い資産を築くことができます。
仮に短期的に損失が出てしまったとしても、行うこと自体に意味があると考えています。
「しかも、それだけの地震が起きても保険会社も日本経済も大丈夫!震災後は保険料を貰えば生きていけるザキ」
とか思ってるから地震保険入ってるわけでしょ?
主人公かお前は。語尾が「ザキ」の主人公なんかいるのかこの世に。
分散投資のやり方
1つの銘柄で分散投資することもできる。
例えば、アメリカに上場している「バンガード S&P 500 ETF」という株があります。
これはアメリカの大企業500社のパフォーマンスに連動します。
つまり、アメリカの500社の株を少しずつ買うのと同じような分散効果を、たった1つの銘柄で実現できます。
銀行預金と違って元本割れもするし為替リスクもありますが、こちらのほうが長期的保有には向いています。
もちろんアメリカ経済だって破綻する可能性はありますが、ベトナム戦争に負けてもリーマンショックを受けても、何度もすぐに蘇っては高値を更新し続けているアメリカ株には、ある程度の信用が置けます。
少なくとも、未だにバブルの頃の最高値を更新できない日本の株式市場よりは十分な実績があり、耐久力も成長性もあると考えます。
NISA口座で買える範囲ならば税金もかからないので、十分に堅実な投資ではないかと考えます。
より分散効果が強いものとしては「ニッセイ外国株式インデックスファンド」という投資信託があります。
この商品は、MSCIコクサイ・インデックスという指標に連動します。
MSCIコクサイ・インデックスは、日本を除く先進国22か国の1400社以上の株価を平均した指標。
(正確には浮動株時価総額加重平均加重という方法で計算している)
つまり、この銘柄を1つ買うだけで世界中の1400社以上の株に投資するのと同様、非常に強力な分散効果が期待できます。
このように、資産の一部を「外国株式で構成された商品」にしておけば、たとえ日本経済が破綻しても、影響は限定的。
また、リスクへの強さだけでなく、リターン面も期待できます。
世界経済は長期的に見ると、ゆるやかに成長し続けています。
非常にざっくりした私見ですが、人口が増え続けている以上、これからも経済の成長は続くと考えています。
そういった面で見ても、世界中の株式を万遍なく買える「海外系の投資信託」は魅力的な投資対象です。
投資信託ならばiDeCo口座やNISA口座でも購入可能。
投資最大のコスト「税金」も避けられます。
非常に手軽に、節税しながら分散投資できます。
購入はSBI証券がお得
>> SBI証券の公式サイトへ
まとめ:貯金はおすすめしない
結局、何すれば良いんだっけ?100万円消された上にスマホも壊されて、めちゃくちゃ罵倒されたことだけは覚えてるんだけど。
スマホ代・通信費などの見直し。
食費や交際費を落とさなくても見直せるところが結構ある。
2.IPO
SMBC日興・大和・野村・みずほ・SBI・マネックス証券の口座を開き、ひたすら抽選に参加し続ける。
3.iDeCo
口座管理手数料が無料の証券会社でiDeCo口座を作り、できるだけ多く積み立てる。
口座はインデックス投信の信託報酬がいま一番安いマネックス証券
または人気のアクティブ投信が充実しているSBI証券がおすすめ。
4.NISA
選べる商品が多く、手数料も安いSBI証券のNISA口座を作り、好きな金融商品を買う。
短期売買すると節税メリットが薄くなってしまうので、なるべくなら流行ものではなく、5年以上運用できるような商品が良い。
ある程度の貯金がある方は、この4つを同時進行で始めましょう。
これから資産運用を始めたいという方は1番から順番に進めていくのが良いかと思います。
3や4で具体的な銘柄に迷うようなら、MSCIコクサイインデックスに連動する投資信託の中で最も手数料の安いものがおすすめ。
これが堅実な人の資産運用だと思うな!
貯金は一部のリスクに弱いし、金融商品としてもっとおすすめのものがあるから、貯金はおすすめしないと!
あとついでに言うと、投資は自分のお金を増やすためだけじゃなくて、自分や周りの未来のためにもなると思うんだよ。
投資の力とメリット
私自身、投資を始めて何年も経ってから知ったことですが、世の中には良い会社がたくさんあります。
例えば
食品メーカーのカゴメは「食料自給率」
食品トレー製造メーカーのエフピコは「障がい者雇用率」
という日本が抱える大きな問題に対し、農家が生き残れる仕組みを作ったり、障がい者をたくさん雇用できる職場を作ることで社会を改善しようとしています。
他にも、自動運転の技術で交通事故をなくそうとしている会社や、がんを治せる薬を開発している会社など、様々な企業が社会を変えようとしています。
私たちは、このような企業の商品や株式を買うことで間接的に活動を支援することができます。
こうして、良い企業の株を買いたい人が増えれば株価が上がり、企業はまた新たなビジネスに挑戦しやすい環境が整います。
逆に、社員や外部から搾取を行うような「ブラック企業」は資金調達が難しくなるので、結果的に良い企業が増えるはず。
自腹を切った100株注文は、選挙の1票と同じような力を持っていると思います。
「清く貧しい」という生き方は、自分でお金の使い道を決められない分、政府や雇用者などに判断を委ねてしまうことになります。
政治家や上司の文句を言うこともときには必要ですが、よりよい社会・環境を作ってくれそうな投資先や寄付先を見つけ、自分のお金を投じたほうが社会に与える影響は大きいのではないでしょうか。
一見「国がちゃんとしろ」と思うような問題に対し、自分たちで改善しようとしている会社がある以上、私はこのような企業を応援したいと思います。
また、やりたい仕事を続けながら楽しく生活したいので、「応援の投資」と「計算上合理的だと考えている海外投資」も併行しています。
はじめは何となく「お金が増えれば」と思って始めた資産運用ですが、こうして投資の意味について深く考えたり、記事を書いたりするうちに、より多くのものが見えるようになってきました。
投資はそんな力も持っています。
私はもし子供ができたら投資も教えていきたいし、その上で自分も正しい知識を付けていって読者の皆さんとも共有していけたら思います。
10年も20年もあっという間に経っちゃうからね!
というわけで、以上!
貯金はおすすめしない|銀行預金は30万円あれば良い【漫画で解説】
でした!
それではまた!Can You Survive?
※記事で紹介したサービスや商品を購入すると、売上の一部がサバイブに還元されることがあります。
この記事を読んでくれた人には、やまちゃんが投資について魔球で解説する記事もおすすめだよ!
おいら、次回の記事では何事もなかったように生き返ってると思うけど、特に突っ込まないでくれよな!またな!