50代の父がiDeCoを始めた理由|オススメ商品や配分も

50代の父がiDeCoを始めた理由|オススメ商品や配分も

※この記事はアフィリエイト広告を含みます

老後資金が無計画の父(当時58歳)にiDeCoを勧めた3つの理由。掛け金が全額所得控除で税金が安くなる/運用益が非課税/受取時も税金が取られにくい。50代は収入も多く、節税効果が大きい。デメリットと反論、オススメの運用商品や配分の考え方などわかりやすく解説

【9月8日】記事で紹介している、オススメの投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の信託報酬(手数料)が引き下げられました!より低いコストで投資を続けられます
中島なかじ
私の両親は、童話『アリとキリギリス』でいうところのキリギリス。お金があれば、あるだけ使ってしまうタイプの人間です。

私は反面教師として、お金の勉強を重ね、家計のコストカッター(2級FP技能士)に成長しましたが、実家で両親の家計や資産状況をチェックしたら、老後資金を全然準備していないことが判明しました。

両親の老後資金がピンチな理由

・父(当時58歳):自営業者かつ、国民年金を全然払ってこなかったため、年金受給額が超少ない
→ あと2年半払えば、やっと受給資格が得られる(納付期間10年)
→ それで受給したら、年20万円弱(月1万6000円程度)しかもらえない

・母(当時62歳):すでに年金暮らし
→ 受給額は月6万円未満。がん治療後に体力が落ち、今後も働くのは難しそう

・「老後資金」と呼べるほどの貯金はない

・父は生涯現役と言うけど、5年前に大腸がんをやってから明らかに体力が落ちてる(寛解はした)
→ 外仕事だし、いつまで働けるか不安
→ 今の仕事は契約期間が1年ごと。失業への不安もある

・先日私がチェックするまで、毎月3万円~5万円くらいの赤字家計だった

中島なかじ
このまま行けば、老後破綻まっしぐら!

私もできる限り援助はするけど、年金がふたりで月8万円未満ってやばくない? 働けなくなったら、どうするつもりなの?

なかじの父
いやぁ、なんとかなるんじゃん?

最近、18年くらい業務委託を受けてた会社から、解約慰労金が出たんだ。それで貯金ができたし、リボ払いも完済できたよ。

中島なかじ
(あれほどやめてと言ったのに)まだリボ払いしとったんかい!

慰労金は、退職金と違って「一時所得」扱いになるから、控除されたあとに、ほかの所得金額と合算される。

所得税は、総所得金額に応じた税率で決まるので、今年から稼ぎが減ることは明白なのに、何もしなかったら来年の税金でドーンと持ってかれちゃうかもしれないよ。

なかじの父
そりゃまいったね……(遠い目)
中島なかじ
対策を打たなきゃ! 年金を貯めながら増やせる国の制度=iDeCoを活用しよう。

しくみからメリット、失敗しない金融機関や商品の選び方、実際のやり方まで、わかりやすくレクチャーするよ。ふたりの老後資金は、私が守るッッ!!

この記事を書いた、中島なかじのプロフィール
なかじの父
お金を守るって、貯金しとけばいいんじゃないの?
中島なかじ
手元にあると使っちゃうから、簡単には引き出せない場所に移したい。

まずは「節税できる、お金置き場(iDeCo口座」に、お金を移動させよう。

なかじの父
イデコ?

50代でも、iDeCoをやったほうがいい理由=節税効果の高さ

50代でも、iDeCoをやったほうがいい理由=節税効果の高さ

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、国が用意した、老後資金を用意するための私的な年金制度です。

国民年金と違って、自分で「金融商品(投資信託や定期預金など)」や「掛け金の金額」を選んで申し込み、65歳まで積み立て(拠出)して、60歳以降に老齢給付金を受け取ることができます。

なかじの父
65歳までって…… この前58歳になったばっかりなんだけど、やる意味あるの?
中島なかじ
50代でもiDeCoをやる意味は、大アリのアリだよ!

3種類の税制優遇を享受できるから、今からでも全然遅くない、すぐ申し込むべき。

iDeCo最大のメリットは、節税しながら老後資金を用意できることにあります。

中島なかじ
(オヤジはそうでもないけど)一般的な50代は、若い頃よりも収入が多くて、所得税率も高いので、iDeCo加入による節税効果が大きい。
なかじの父
(ディスられた気がするけど)税金が安くなるのはありがたい!
中島なかじ
投資して利益をどれだけ出せるかはわからないけど「税金が安くなる=その分は確実にトクする」って考えれば、こんなにお得な制度は、ほかにない。

それに、2022年5月から公的年金に加入していれば(年金を納めていれば)65歳まで拠出できるようになった。58歳のオヤジの場合、あと7年もあるよ。

※受け取り時期も60~75歳まで伸ばせるようになった

中島なかじ
オヤジには、65歳までコツコツお金を積み立て&運用して、老後資金をつくってほしい。

iDeCoにどんな節税効果があって、どれだけお得なのか見ていこう↓↓

①所得控除:掛け金が全額、所得控除になる

iDeCoは、月5000円(年6万円)から始められて、掛け金は1000円単位で自由に設定できます。

原則的には、毎月同じ掛け金をコツコツ積み立てていくものですが、年1回以上、任意のタイミングでまとめて積み立てる「年単位拠出」も可能です。

掛け金の額を減らしたり、積み立てをストップすることもできます。

国民年金の加入区分別、iDeCoの掛け金限度額

拠出限度額
①第1号被保険者6万8000円
第2号被保険者
②企業年金などのない人
2万3000円
③企業型確定拠出年金加入者
2万0000円
④公務員または
企業年金・私学共済・確定給付年金の加入者
1万2000円
⑤第3号被保険者2万3000円
※2024年1月時点
※2024年12月~④の拠出限度額が2万円に引き上げ
中島なかじ
オヤジの場合、国民年金の第1号被保険者(自営業者やフリーランス、学生)だから

年81万6000円まで、iDeCoを積み立てられる。

なかじの父
年金だってずっと払ってなかったのに、毎月6万8000円の積み立てなんて無理だよ~。
中島なかじ
大丈夫! 慰労金(一時所得)で所得が増えちゃうから、今年だけ満額で積み立てて、来年からは月5000円とか1万円にしてもいい。

iDeCo最大メリットは、掛け金をまるまる所得控除にできることなんだ。

※年の途中から「年払い」で新規申し込みする場合「月額上限」×「加入月以降の月数」が加入初年の上限額になるので注意(例:5月に申し込んで受理された場合、7か月分しかまとめて払えない)

所得控除=所得からその金額を差し引いて計算できる=その分税金を安くできるということです。

会社員がiDeCoをやるときの所得控除のイメージ図 自営業者がiDeCoをやるときの所得控除のイメージ

たとえば、年収400万円の自営業者が、年額81万6000円をiDeCoに積み立てたら
節税効果は、16万3200円!

そのまま10年続けたら、総額163万2000円も所得税や住民税を軽くできる!

※年収が変わらなければ、翌年から最低拠出額(月5000円=年6万円)に戻しても、iDeCoを積み立てている間は、毎年1万円以上節税できる

中島なかじ
私は会社員で厚生年金がある分、オヤジより上限金額が少ないけど(最大月2万3000円)5年前から積み立ててるよ。

iDeCoをやる期間が長いほど、大きな節税効果が得られるから、このまま60歳まで続けたら、普通に払うより170万円くらい節税できる予定。

なかじの父
そんな裏技があったなんて、全然知らなかった!
中島なかじ
お金の情報って、積極的に取りにいかないと知らないことばっかだよね。情報格差がえげつない。

だから私は、このメディア「サバイブ お金の情報格差をなくしたい」を運営してるんだ。

自分の年金の加入区分や年収、掛け金だと「どれくらい節税効果があるか」わかる計算機をつくったので、この記事をご覧の方も、ぜひチェックしてみてください↓↓

[keisanki]

iDeCo所得控除かんたん計算機

iDeCoにいくら積み立てると、どれくらいの節税効果があるのか、
カンタンに計算してみましょう。

年収

掛け金

年齢

計算結果(目安)

節税効果は年間  

65歳まで積み立てると……

合計  の節税効果があります。

※ 基礎控除と給与所得控除のみ考慮した簡易計算機です。節税効果のイメージを掴むための概算なので、実際の金額とは異なります。あくまで参考程度にご利用ください。


今すぐiDeCoを始めたい方はこちら
>> マネックス証券の公式サイトへ

中島なかじ
それと、iDeCoで投資したとき「儲かったお金から税金が引かれない」っていうメリットも大きい↓↓

②運用益が非課税:儲かった分の税金を引かれず、増やせる

通常、金融商品に投資して利益(運用益)が出ると、20.315%もの税金が取られてしまいます。

例:100万円儲かっても、20万円強が税金で持ってかれる

しかし、iDeCoなら運用益が非課税で、利益を再投資することができます。

なかじの父
再投資ってどういうこと?
中島なかじ
投資する元本(iDeCoの掛け金)と一緒に、運用益も投資に回すってこと。

複利」といって、利益を受け取らずに投資し続けることで、お金を雪だるま式に増やせるんだ↓↓

単利:利益を受け取りながら運用
複利:利益を再投資し続けて運用

複利を使えば、同じ「元本 × 利回り × 期間」でも、得られる利益が大きく異なります。

利回りとは:投資額に対する収益を、1年あたりの平均に直した数字。お金がどれだけ増えたかを「%」で表したもの

(例:100万円投資して、1年後に5万円の利益が出たら、利回りは5%)

例:100万円を利率5%で30年運用した場合の「単利と複利の違い」

なかじの父
30年で180万円以上も差が出るんだ!?

投資で利益が出たら、嬉しくてすぐ引き出しちゃいそうだけど、iDeCoは60歳まで引き出せないから、その間ずっと投資し続けられるってワケね。

中島なかじ
その通り! ちなみに、オヤジを長年苦しめてきた「リボ払い」も、この複利を利用してるの。

リボの場合「借りた元金+利息」に対して、利息がつく。

利息に利息が上乗せされて、支払期間が伸びるほど借金が雪だるま式に膨らむんだよね……

なかじの父
もう二度とリボ払いしません!
中島なかじ
絶対だよ…… 3つ目の節税メリットは受け取るとき。

iDeCoは、受け取るときも控除が受けられるんだ↓↓

③受け取るときも税金が取られにくい:2種類の控除

iDeCoでは60歳以降、積み立てたお金(老齢給付金)を3つの方法で受け取ることができます。

年金形式:一定の金額を定期的に(年に任意の回数で)受け取る

一時金形式:全額一括で受け取る

③年金と一時金の組み合わせ(併用):一部を一時金、残りを年金で受け取る

※金融機関によっては、③の併用ができないところもある

中島なかじ
年金形式の場合、受け取り期間などはiDeCo口座をつくった金融機関によって異なる。

ちなみに、私がiDeCo口座をつくって積み立てている「マネックス証券」の場合、下記のように受け取りの自由度が高いんだ。

マネックス証券のロゴはこんな感じ
マネックス証券の「iDeCoの年金受け取り」方法

受け取り期間:5~20年
受け取り回数:年 1/2/3/4/6/12回
※年金と一時金の併用も可能

中島なかじ
年金形式の場合は「公的年金等控除」、一時金形式の場合は「退職所得控除」という控除を受けられるので、積み立てたお金を受け取るときも、税金が取られにくい。
なかじの父
もし、俺が死んだらどうなるの?
中島なかじ
(縁起でもないこと言わないでほしいけど)加入者が亡くなっても、遺族が金融機関に請求すれば「死亡一時金」として、私と母さんが受け取れるよ。
iDeCoを死亡一時金で受け取る際のポイント

・「法定相続人の数 × 500万円」が非課税になる

・投資信託の場合、所定の日に現金化(売却)される

・配偶者 → 子/父母/孫/祖父母/兄弟姉妹で、死亡の当時その収入で生計を維持していた者…… という順番で受け取ることになるけど、生前に手続きすればiDeCoの資産を受け取る相手を指名できる(事実婚でもOK)

中島なかじ
iDeCoの受け取り方は、一時金形式のほうが「税金が取られにくい(控除が厚い)」「その後の管理費がかからない」ので、お得。

一時金でドーンと引き出してから、私が年金形式でふたりに渡すようにする予定。

※会社員の場合、退職金とiDeCoの一時金を同時に受け取ると「退職所得控除」の恩恵を受けられない可能性があります。受け取る金額が自分の控除額を上回ってしまう場合は、受け取り時期をずらすことで回避できます

【参考サイト】iDeCo・確定拠出年金はどの様に受取るのが良い? 受取り方による税額計算の違い|りそな銀行

なかじの父
でも、そこまで「お得」って言われると、なんか怪しいっていうか…… ウラがある気がする。
中島なかじ
厚生労働省がここまでおトクなiDeCoを用意したのは「お前らの面倒は見切れないから(お得な制度をつくってやるから)老後のお金は、自分でなんとかしてね」ってメッセージだって言われてる。

よく語られるデメリットについても触れておきましょう↓↓

50代からiDeCoをはじめるデメリットと反論

1.60歳まで換金できない
2.手数料がかかる
3.元本割れする可能性がある
4.積み立て期間が短いと、60歳で引き出せない
5.若者に比べると、資産を大きく増やしにくい
中島なかじ
1~3までは、誰でもあてはまるデメリットで(強いて言えば)50代からだと4と5が追加される感じ。

1.60歳まで換金できない

「60歳まで換金できないこと」をハードルに感じる人は多いですが、途中で積み立て金額を減らしたり、積み立てをストップすることは可能です(その間も、最低月66円~171円の手数料はかかる)。

また、60歳になる前でも、一定以上の障害状態になると「障害給付金」としてお金を受け取ることもできます(障害給付金は、非課税)。

中島なかじ
それに、手元にお金があると使っちゃうオヤジみたいな人にとって「60歳まで割れない貯金箱」にお金を置いておけることは、メリットだと思う。
なかじの父
たしかに、iDeCoで強制的に引き落とされて、やっと貯金できるようになるんだもんな~。
中島なかじ
お金を貯めたり増やしたりするのは、しくみづくりが大事だからね。

気をつけなきゃいけないのは「手数料」と「元本割れ」。

だけど、金融機関商品をしっかり選べば、リスクをかなり抑えられる。あとで詳しく説明するね。

4.積み立て期間が短いと、60歳で引き出せない

iDeCoで積み立てたお金を受け取るには、原則、加入していた年数が10年以上必要。10年に満たない場合は、受け取り可能な年齢が繰り下げられます。

iDeCoの加入期間に応じた年金の受取開始可能年齢

10年以上60歳~
8年以上、10年未満61歳~
6年以上、8年未満62歳~
4年以上、6年未満63歳~
2年以上、4年未満64歳~
ひと月以上、2年未満65歳~
なかじの父
老後資金が必要になるのはまだまだ先だから、俺にとっては問題じゃないかな。

5.若者に比べると、資産を大きく増やしにくい

50代の場合、iDeCoに積み立てられる期間が15年以下なので、若い頃からiDeCoを始めた人に比べると、資産を大きく増やしにくいです。

中島なかじ
投資の収益(リターン)は「投資額」×「利回り」×「期間」で決まる。

私みたいに20~30代からiDeCoを始めると、時間が大きな味方になる(早く始めるほど、大きなリターンが期待できる)んだ。

なかじの父
俺は、そろそろ赤いちゃんちゃんこ着る年頃だし…… もう遅いのでは?
中島なかじ
投資に遅すぎることない。今日が一番若い日だよ!

さっきも話した通り、50代でも十分節税メリットは得られるから、すぐにiDeCo口座を開設してほしい。

次からは、ちょっと楽しい話題。
iDeCoを積み立てる口座や運用する商品を選びましょう↓↓

50代からのiDeCoにオススメな金融機関や商品、配分

iDeCoをやるうえで大きなデメリットが「手数料がかかる」ことと「元本割れの可能性」。

この2つのリスクを軽減できるのが、口座をつくる金融機関選び運用商品選びです。

1.手数料を抑える=最終的に手元に残るお金が増える

中島なかじ
iDeCoでは、下記の手数料が必ず発生する。
iDeCoで必ずかかる手数料

加入時:2829円(1回だけ)

運用期間中:積み立てを行う場合 171円/月|行わない場合 66円/月
→ 毎月積み立てではなく、年1回拠出にすれば、年1155円手数料を減らせる

受取時:440円/回

※投資信託を保有している間は「信託報酬」が差し引かれる

58~65歳の間にiDeCoを積み立てた場合、最低でも1万円くらいはiDeCoをやるための手数料がかかります。

なかじの父
7年間で1万円か…… 高いのか安いのかよくわかんないな。
中島なかじ
あくまでも最低1万円ね。口座をつくる銀行や証券会社(運営管理機関)によっては、月数百円の口座管理手数料っての取るところもあるから、それが無料の金融機関を選ぼう。

iDeCoの口座をつくれる金融機関は200種類以上あるけど、その中で「いつでも誰でも条件ナシで、口座管理手数料が無料」なのは、10社程度しかない。

iDeCoの金融機関と商品を比較!なかじのオススメなら損しない
口座管理手数料のかかる某銀行と無料の証券会社で「運用中の手数料」を比較

某都市銀行:556円(385円+171円) × 12か月 × 10年=6万6720円

マネックス証券:171円 × 12か月 × 10年=2万520円

4万6200円の差!

※積み立て期間が長くなるほど、かかる手数料の差は大きくなる

中島なかじ
口座管理手数料が無料で、iDeCo口座をつくる金融機関のオススメは、私が愛用しているマネックス証券。

iDeCo歴5年の娘オススメの金融機関=マネックス証券

マネックス証券
公式サイト
口座管理手数料
(月額)
無料
サポート
・電話
・メール
・チャット
商品数
27種類
元本確保型
1種類
価格変動型商品
26種類
元本保証型商品の例
・みずほDC定期預金(1年)
価格変動型商品の例

・eMAXIS Slim シリーズ
→ 全世界株式、先進国株式、米国株式(S&P500)、バランス(8資産均等型)など

・ひふみ年金
ポイント
・運営管理手数料が誰でもずっと無料
・業界最低クラスのコストで運用できるインデックスファンドがある
・電話サポートが平日20時、土曜17時まで受付

マネックス証券は、1999年5月に設立したネット証券会社。

店舗を持たず、オンラインのサービスに特化しているためコストが抑えられ、さまざまなサービスの手数料を無料化して、顧客に利益を還元しています。

なかじの父
証券会社って縁がなさすぎるんだけど…… あと店舗がないって不安じゃない?
中島なかじ
条件ナシで誰でもiDeCoの口座管理手数料が無料になる銀行は、たった2行しかない。

しかも銀行は、取り扱ってる運用商品は手数料が高いものが多くてビミョー。

それに「資産に余裕のある50代」が、投資の相談に窓口に行ったら、手数料が高い(金融機関に儲けが多い)割高な商品を勧められて鴨にされてしまうかも!

私は、余計な営業を受けない分、ネット証券のほうが安心だと思う。

マネックス証券なら、誰でも口座管理手数料が無料だし、多くの国や地域、業種に分散投資できる投資信託(コストが低く、運用成績のよい商品)の種類が豊富。もちろん、元本割れしない定期預金もある。

口座開設を申し込むと、iDeCoのわかりやすい教科書みたいなガイドブックが送られてくるし、ネット証券だから、チャットや電話、メールでのサポート体制も万全。
平日は9時~20時まで、土曜も9時~17時まで電話で相談できるよ。

なかじの父
たしかに、今は窓口にも行きづらいし、電話やメールで相談できるのは心強いね。
マネックス証券のiDeCo口座開設で届く書類やガイドブック

マネックス証券のiDeCo口座開設で届く書類やガイドブック

マネックス証券のiDeCo簡単ガイドブック

ガイドブックは図解つきでとてもわかりやすい

マネックス証券のiDeCo|公式サイト

中島なかじ
「手数料を抑える」という考え方は、商品選びにも通じる。

次は、iDeCoでどんな商品を積み立て購入していくか見てみよう↓↓

2.オススメ商品と配分の考え方

iDeCoでは、運営管理機関(口座をつくる銀行や証券会社)が選んだ運用商品の中から、自由に選んで組み合わせることができます(1つの商品に絞るのもOK)。

iDeCoで積み立て購入する商品には、大きく分けて2種類あります。

1.元本確保型の(積み立てた元本を下回らない)「定期預金・保険

2.掛け金が増えたり減ったりする可能性がある「投資信託

なかじの父
なるほど。iDeCoで定期預金にお金を積み立てておけば、節税メリットも得られるし、お金が貯められるってことね。
中島なかじ
そうそう! でも、7年積み立て期間があるなら(その間手数料もかかってるし)増えることを狙って投資信託を買ってもいいと思う。

定期預金や保険だけを選ぶデメリット

中島なかじ
元本割れしない定期預金は人気なんだけど、インフレリスクがある。

今の時代「貯金しとけば間違いない」ってわけじゃないんだ。

インフレとデフレのしくみ

インフレとデフレのわかりやすい図解

日銀は、2014年に「毎年2%ずつインフレ(物価上昇)することを目標にする」と発表しました(なかなか目標達成できませんが)「物価が上がる=お金の価値が下がる」ということなので、インフレするほど現金の価値は下がってしまいます。

ちなみに、iDeCoの保険商品は、病気やケガの際に保険金が受け取れる「保障」ではなく「貯蓄」を重視した商品。金利はゼロに近く、満期の前に解約する(保険をやめて、違う運用商品を買う)と解約返戻金が元本を下回ってしまいます。

中島なかじ
50代で元本確保型の商品を選ぶなら、保険より定期預金のほうがよいかと。

投資信託とは?

なかじの父
投資信託って聞いたことはあるけど、さっぱりわかんない……

投資信託とは、投資のプロ(ファンドマネージャー)が、私たちから集めたお金を使って、株式や債券、不動産などに投資(運用)してくれる商品です。

投資信託のしくみ(図解)

投資信託のしくみ

中島なかじ
たとえば、私が買ってるのは、三菱UFJ国際投信「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」という商品。

これ1つで、日本を除くアメリカやヨーロッパ諸国などの22の先進国の会社の株(AppleやAmazon、ジョンソン&ジョンソンなど約1300社)に、超低コスト(信託報酬:年0.1023%以内)で分散投資できる。

信託報酬とは:投資信託を持っている間かかり続ける手数料。投資信託の「純資産総額」に一定の割合を掛けた金額が、毎日自動的に引かれる
なかじの父
それ1個だけで、1300社に投資できるの!?

アメリカの企業ってことは、俺の大好きなコカ・コーラにも……?

中島なかじ
私が投じたお金の一部が、アメリカの「ザ コカ・コーラ カンパニー」にも投資されてるよ。
なかじの父
いいね! 俺もそれにしようかな。
中島なかじ
投資を、元本割れなどの失敗から遠ざけるには「コストを抑えること」と「分散」がキモ。

三菱UFJ国際投信の投資信託「eMAXIS Slim」シリーズは、業界最安クラスの手数料(信託報酬)を更新し続けているので、オススメ。

iDeCoにオススメな三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim」シリーズ

画像出典:https://emaxis.jp/lp/slim/pr1

私が買ってる「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」より、さらに分散効果が高い「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」なら、日本を除く先進国23か国 + 新興国26か国=49か国の2941社に分散投資できる(信託報酬:年0.05775%以内)。

なかじの父
そんだけ分散してれば、どこかの国や企業が落ち込んじゃっても、ほかでカバーできるってことか。
中島なかじ
そうそう。日本円は多少貯金があるし「日本の企業が他国と比べて、この先より成長するか」って考えると微妙なので、国内株式だけに投資するってのはやめたほうがいい。

私は、給付を受けるまで30年近くある(長期保有できる)ので、換金時にマイナスになる確率を下げられるから、掛け金ですべて投資信託を買ってる。

オヤジは、65歳までで7年あるから、定期預金投資信託を半々ずつ積み立て購入するのがいいんじゃないかな?

iDeCo歴5年の娘がオススメした運用商品と配分とその理由

みずほDC定期預金(1年):50%
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):50%100%

=積み立てるお金のうち、半分は「元本確保型商品」の定期預金。もう半分は「投資信託」を購入する

※2023年6月に運用商品を「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」100%に変更しました

7年間の運用で得られる節税のメリット:22万円程度

かかる手数料:1万円程度 + 投資信託の信託報酬(年0.05775%以内)

投資信託の場合、元本割れする恐れがあります。

中島なかじ
iDeCoを積み立てているとき、一時的に下がることは問題じゃない。引き出す(売って、受給する)ときに回復していればいいから。

だけど、どれだけ下がる可能性があるか把握して、iDeCoの配分を決めたほうがいい。

ドローダウン」といって、保有資産の下落率を表した数字があります。

私が買っている「eMAXIS Slim先進国株式」や、親父が買う予定の「eMAXIS Slim全世界株式」に入っている株が複数入った「ダウ平均株価」の評価額(基準価額)の推移を見ると、2007年10月9日〜2009年3月9日に最大で53.78%まで下がった記録があるそうです。

なかじの父
リーマンショックってやつ!?
中島なかじ
そう。リーマンショック前の数字に戻るには、約5年がかかったそう。

だから「eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)」のようなインデックスファンド(株価指数に連動した運用を目指す投資信託)を積み立てると

・最悪、50%ぐらい下落する可能性がある

・最悪、下がった状態が、5年続いてしまう可能性がある

ということを頭の片隅に入れて、配分を決めるといい。

【参考サイト】株式インデックス投資をする前に覚悟しておくべきリスクの話|ゆとりずむ

「暴落したときの最低の数字」と「このくらい増えたらいいな」のシミュレーション

今年は満額(81万6000円)+ 6年間 月1万円ずつ(72万円)積み立てるうち、半分を投資信託にした場合

積み立て金額:153万6000円
→うち半額=76万8000円を投資信託で運用

①最悪の数字(投信に振ったお金が半分になった場合)
115万2000円
→100%投資信託だったら、76万8000円

②こうなったらいいなの数字(5%で運用できた場合)
160万5000円(運用益6万9000円)
→100%投資信託だったら、167万3000円(運用益13万7000円)

【参考サイト】資産運用シミュレーション|金融庁

なかじの父
今まで自分には全く関係ないと思ってたけど、株(投資信託)を持ってると暴落って怖いのね~。
中島なかじ
iDeCoを積み立てる中で、私も2020年3月にコロナショック(暴落)を経験したけど、同年11月にはショック前の数字まで回復したし、2021年9月現在は、ショック前より高い数字になっている。
NYダウ平均株価の基準価額の推移(1980年~現在)

NYダウ平均株価の基準価額の推移(1980年~現在)

なかじの父
こうやって見ると、リーマンショックやコロナショックで一時的に落ち込んでも、そのあと右肩上がりに伸び続けてるか。アメリカの経済はすごいな~。
中島なかじ
コロナショックで私が見た一番悪い数字と、現在の数字を比較したものがこれ↓↓
コロナショック前後のiDeCoの評価額。回復どころか好調(▲=マイナス)

コロナショック前後のiDeCoの評価額。回復どころか好調(▲=マイナス)

なかじの父
マイナスになったとき、焦った?
中島なかじ
嫌な気持ちにはなったけど、60歳以降じゃないと引き出せないし、時間が経てば回復して右肩上がりに戻るだろうって思ってたから、焦りはしなかったかな(先輩投資家たちの本やブログを読んで、暴落時の心得を学んでいた)。

オヤジの場合、65歳まで積み立てて一時金で受け取る予定だけど、そのタイミングで暴落していたら、75歳まで10年間受け取り期間を伸ばせる(2022年5月から、60~75歳まで受け取り時期を伸ばせるようになる)。

過去に大暴落したときも、5年ぐらい経てば暴落前の数字に戻ってきているので、タイミングをみて売るするようにすればいい。

※投資信託の価値が下がっている時期は「同じ積み立て金(掛け金)で多くの口数を購入できる」というメリットもある

中島なかじ
受給する時期が近づいたら、値動きのない定期預金に移し替えて持つこともできる。

私もチェックするし、半分ぐらいは投資信託でいいんじゃないかな。

※オヤジみたいに老後資金に困っていなければ(余剰資金で運用できるなら)50代でも100%投資信託ではじめていいと思います……

私がバランスファンドや債券を、iDeCoで買わない理由

バランス型ファンドのメリット
中島なかじ
iDeCoの運用商品には、株だけでなく複数の資産にバランスよく投資する「バランスファンド」や、値動きがすくない「債券」もあります。

しかし、今それをiDeCoで購入するのはイマイチだな~と考えています。

バランスファンドは、株だけのファンドに比べて手数料(信託報酬)がやや割高(あと債券がいらない)。

日本も海外も超低金利の時代に、債券を買うのは「期待できる利回りがゼロに近い」「これから金利が上がると債券価格が下がる」という理由からオススメしません。

債券を買うなら、iDeCoではなく、証券会社から「個人向け国債」を買ったほうが手数料がかからず、すぐ換金できるのでよいです。

個人向け国債「変動10年」は完璧!
なかじの父
ふぅ…… 長い講釈だったけど、お前は俺と違ってアリさんタイプだから、お金の勉強をコツコツやってきたんだな。

それで選び抜いた結果なら、商品選びも配分も任せるよ。

中島なかじ
自分だけじゃなく、親の生活も守れる。勉強続けてよかった……(ホロリ

娘のiDeCoの運用成績は? リアルな数字を公開

ちなみに私は、2017年の5月に月1万円からイデコをはじめて、今は2万3000円(企業年金のない会社員の満額)を毎月積み立ててる。

2023年10月2日までに積み立てた金額は、159万2279円
年金資産評価額は、251万5065円

92万2786円の利益が出ています。

なかじの父
すごい! めっちゃ増えてるじゃん!!
中島なかじ
今は円安だしね。直近1年の利回りは、18.75%(コロナショック時は、一時的にマイナス25%くらいになった)。

相場は波のように上がったり下がったりするので、引き出すタイミングで3~5%くらいのプラスであればいいと思う。

ここからは、iDeCoを始める方法をレクチャーします↓↓

3.iDeCoを始める方法

マネックス証券でiDeCo口座をつくる場合、専用サイトに必要事項を入力して申し込みを行います。

専用サイトでの入力方法

1.目的「①:個人型確定拠出年金(iDeCo)を始めたい」を選択

2.年齢「②:60歳未満」を選択

3.職業(国民年金の区分)を入力(オヤジの場合は「①:自営業」)

4.「個人型確定拠出年金に加入する(加入)」を選択

5.住所、氏名、生年月日、メールアドレス、基礎年金番号、掛け金を引き落とす金融機関などを入力

※基礎年金番号は「年金手帳」に書いてある
※あらかじめ掛け金や商品を決めている人は、このタイミングで設定(入力)することも可能

後日、5で入力した内容が印刷された書類が届きます。

書類に必要事項を記入し、印鑑を押して返送すれば、1~2か月程度で手続き完了の書類が届きます。
運用商品や配分、掛け金が合っているかどうかを確認してください。

問題なければ、そのまま掛け金の引き落としが始まります。

また、証券会社でiDeCo口座をつくる場合、証券会社の「総合口座」の開設も必要になります。

こちらは、iDeCo口座の申し込みのあと届くメールからURLにアクセスして、本人確認書類を(免許証やマイナンバーカードなど)をアップロードすれば(スマホで写真を撮れば)OKです。

中島なかじ
これでiDeCoがはじめられるよ!

国民年金を滞納すると、iDeCoもできなくなっちゃうから、きちんと払うようにね!

なかじの父
が、がんばりま~す♬
中島なかじ
慰労金もあるし、年金は2年分前納しちゃおう。

前納すると国民年金が少し安くなるし、全額社会保険料控除にできるから。

あと、クレジットカードやデビットカードで払えばポイントもつくから……

なかじの父
休憩挟まない? パパがコーラ買ってきてあげる。
中島なかじ
(逃げられた!)オヤジがコンビニに行ってしまったので、この記事の要旨をまとめます↓↓
50代からでもiDeCoをオススメする理由=節税効果の高さ

①掛け金が全額所得控除:所得税や住民税を減らせる
②運用益が非課税:儲けの税金が取られず、再投資で増やせる
③受け取るときも、税金が取られにくい

iDeCoをやるデメリットは「手数料がかかる」&「元本割れする可能性がある」

でも、下記をきちんと選べばコストもリスクも抑えられる

金融機関選び=口座管理手数料がかからない金融機関
→おすすめは、マネックス証券
口座管理手数料無料。サポート体制が万全でやさしい

運用商品選び=手数料(信託報酬)が少なくて、たくさんの地域や業種に分散投資できるもの
→おすすめは「eMAXIS Slim 全世界株式
日本を除く先進国23か国 + 新興国26か国=49か国の2941社に分散投資できる(信託報酬:年0.05775%以内)
→さらに「みずほDC定期預金(1年)」を半分の割合で持つ

iDeCoは、パソコンやスマホから申し込める

→ 1~2か月で口座開設完了。指定した銀行口座から引き落とされる
→ 年金手帳に書かれた「基礎年金番号」と本人確認書類(マイナンバーカードがあると便利)を用意しておくと手続きがスムーズ

この記事、めちゃくちゃ長くて大変でしたよね…… お疲れさまです。
読んでくださってありがとうございます。

iDeCoメリットは、なんと言っても「節税」です。
大きな節税効果を得られるので、50代からでもiDeCoを始めるのは、決して遅くはありません。
ぜひ、チャレンジしてみてください。

マネックス証券で申し込むとガイドブックがもらえますが、この本を事前に読んでおくと、なお安心です。

竹川美奈子『[改訂新版]一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』

国民年金基金連合会が運営する「iDeCo公式サイト」もわかりやすいので、ぜひご覧ください。

【参考サイト】iDeCo公式サイト|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)

また、老後資金を準備するなら「もらえる年金や退職金」と「家計(収支と資産)」を把握して「いくら必要なのか?」をざっくり算出することをオススメします。

「老後資金2000万円問題」が話題になりましたが、必要な額は、家(人)によって大きく変わります。

年金だけで足りなければ、老後を短くすればいい。いろんなマネー本を読みましたが、多くの専門家が「少しでも長く働くことが、老後破たんを防ぐ」とコメントしています。

また、家計のダウンサイジングもオススメです↓↓

効果が絶大な家計の見直し術

格安SIMへの乗り換え

②住宅ローンの借り換え

生命保険の見直し

特に「スマホの格安プランへの乗り換え」は効果が抜群です。データ容量(ギガ)を月3GB以下しか使わない人は、毎月のスマホ代を1000円以下にできます。オススメはソフトバンクの「LINEMO」。使った感想をまとめました↓↓

LINEMOを使ってわかったデメリット|速度制限はある?

当サイト(サバイブ)には、家計のダウンサイジング法がたくさん載っているので、ぜひ参考にしてください。

2024年から始まる新NISA、今からでも始めたいつみたてNISAについてはこちら↓↓

新NISAはオルカンのみ!積立歴5年が語るおすすめのやり方

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親の破産、多額の奨学金(740万円)、25万円貸したままフラれる……など【お金で悩む人生】から抜け出すため、お金の使い方や増やし方を勉強している。2級FP技能士。

格安SIMなどの生活インフラの乗り換えで、年間10万円以上の節約に成功。
iDeCoとつみたてNISAで資産運用、IPO株で投資中。【Twitter】@nakaji_55