デビットカードとは銀行口座に直結していて、決済のたびに残高からお金が引き落とされるクレジットカードのようなもの。「限度額=口座にあるお金」だから使い過ぎない、アプリでお金の管理ができる、ポイントやキャッシュバックで現金払いよりおトク。デビットカードの作り方、デメリット、便利な使い方、オススメの1枚を「勝手にデビット親善大使」の中島なかじが教えます! キャッシュレス決済には、デビット!
目次
「カード払いは不安だけど、キャッシュレス化したい人」はデビットカードがオススメ
内閣府が公表した世論調査によると
「クレジットカードを積極的に利用したいと思いますか?」という質問に
「そう思わない」と答えた人は、57.9%!
出典:「クレジットカード取引の安心・安全に関する世論調査」の概要(2016年9月公開)
大学生になって、ネットショッピングのためにカードをつくったけど
親が昔クレカで買い物し過ぎて、家計が火の車になるところも見て育ったし……
2019年10月の増税が決まって「キャッシュレス決済には2~5%分のポイントを還元するかも」って政府の案が出てるのに!!!
カード払いはポイントがたまるから、現金払いよりもおトクなんだよ。
サバイブ(当メディア)の調査によると「現金払いをクレカ払いに替えたら、年間2万5000円相当のポイントがもらえた」そう!
使った金額に対してポイントが付与されるカードではなく、現金が振り込まれるキャッシュバック型のカードもあるよ。
使った分をなんとなく把握して、引き落とし口座に入れるけど
引き落とされるのは翌月(または翌々月)だから、使った感覚がなくて怖い!
「今月使う分のお金」を財布に入れて持ち歩けたらいいけど……
そんなの危ないし…… ウワーッ!
便利でおトクに使えるカードを教えてあげる!
- クレジットカードは怖いけど、支払いをキャッシュレス化したい人
- いつもニコニコ現金払い派
にオススメなカードがある。
それは……
デビットカード!!!
聞いたことない社名だな~。
デビットカードは現金とクレジットカードのメリットだけをいいとこ取りしたカードなの。
デビットカードとは?
デビットカードは銀行口座に直結していて、決済のたびに口座からお金が引き落とされる。口座に入っている額(残高)=限度額なので、使い過ぎてしまう心配がない。
残高ではなく「月〇万円まで」と限度額を設定できるカードもある。
カードが銀行口座に直結しているから、ATMでお金をおろす手間が省ける。
またワリカンをしたり現金払いの店で買い物したりする(現金が必要な)ときも、銀行のキャッシュカードとしてコンビニや銀行ATMからお金をおろせる。
デビットカードのつくりかた
デビットカードを発行している銀行に口座があれば(または新たに口座をつくれば)窓口やホームページから、すぐにカードの発行申し込みができる。
※免許証などの身分証明書や印鑑が必要な銀行もある
クレジットカードと違い、デビットカードは審査なしで発行できるので、銀行口座が開設できればカードも発行可能。
※イオン銀行(Visa)やスルガ銀行(Visa)など一部審査が必要なカードもある
お金の管理がしやすいから、子どもがはじめて持つカードとしてもオススメなの!
デビットカードを発行している銀行
都市銀行:三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行
地方銀行:りそな銀行、千葉銀行、福岡銀行、常陽銀行
ネット銀行、その他の銀行:PayPay銀行(旧:ジャパンネット銀行)、住信SBIネット銀行、楽天銀行、イオン銀行、セブン銀行、ソニー銀行
など40以上の銀行から発行されている
手数料の安さや提携ATMの多さ、還元率などを比べてわかったオススメの銀行をあとで教えるね!
デビットカードの種類
日本で発行されているデビットカードは、下記の4種類。
- Visaデビット:VISAと銀行が提携して発行
- JCBデビット:JCBと銀行が提携して発行
- Mastercardデビット:Mastercardと銀行が提携して発行
- J-Debit:銀行のキャッシュカードを支払いに使うサービス
Visaデビット、JCBデビット、Mastercardデビットは「ブランドデビットカード」といって、日本や海外のVisa、JCB、Mastercardカードが使えるお店(スーパーやコンビニ、病院やタクシー、美容院や書店などの加盟店)やネットショップで使える。
J-Debitは新たにカードを発行しなくても、銀行のキャッシュカードがデビットカードになるサービスだけど、使えるお店が少なく、使える時間帯も限られているためオススメできない。
50種類以上あるVisa、JCB、Mastercardのデビットカードを比較した記事はこちら↓↓
【関連記事】デビットカード比較|サバイブおすすめ、高還元率の最強カード
デビットカードは、こんな人にオススメ
- お金の管理が苦手な人、毎月いくら使っているか把握していない人
デビットカードを発行する銀行口座に「今月使っていいお金」を入れておけば、その中でやりくりできる
- カード払いは嫌だけど、毎回現金払いは面倒だと思っていた人
口座にある現金をおろしに行く必要がなく、使い過ぎも防げる
- はじめてクレジットカードをつくろうとしている大学生、新社会人
限度額=残高なので安心
- もっと簡単に家計をやりくりしたい主婦
スマホやパソコンから明細や残高を管理しやすい。明細をダウンロードすれば家計簿代わりになる
- 旅行や留学のために海外でカードを使いたい人
海外でも支払いに使える。また現地のATMで預金を現地通貨でおろせる
デビットカード、クレジットカード、現金払いをくらべてみました
デビットカード | クレジットカード | 現金(財布) | |
---|---|---|---|
決済のタイミング | その場 (口座に直結) | 1~2か月後 | その場 |
支払い方法 | 一括払いのみ | 一括・分割・リボ・ボーナス払いなど | 一括払い(ごくまれに分割払いも) |
持てる年齢 | 15歳~ 入会審査なし | 18歳~ 入会審査あり | 何歳からでもOK |
限度額 | 口座に入れた額だけ | カード会社が信用情報を元に決める(10万くらい~数十万、数百万) | 手元にあるだけ |
ポイントやキャッシュバック | あり | あり (デビットカードより還元率が高い傾向) | なし |
家計管理 | 記録が残るのでしやすい | 記録が残るのでしやすい(決済はあと) | レシート管理&家計簿等でやや大変 |
デメリット | ・一部利用できないお店や支払い先がある(高速道路やガソリンスタンドなど) ・口座にある額以上は使えない | ・一部利用できないお店や支払い先がある ・決済を先延ばしにするため、使い過ぎる可能性がある | 足りなくなったらATMでおろさないといけない(手間とお金がかかる) |
不正利用の補償 | あり | あり | なし |
たしかに現金とクレカのいいとこ取り!
ここからはデビットカードのメリットとデメリットを紹介するよ。
デビットカードの7つのメリット
1.使ったその場で自分の預金口座から引き落とされる「即時決済」
クレジットカードのように支払いを後回しにしないで済むから「使い過ぎで後々困る」ってことがなくなる。
※一部のお店やサービスでは、売上処理の都合により決済が数日後になる場合もある
2.クレカ最大の恐怖! 「使い過ぎ」がないから、請求書におびえない
限度額=銀行口座に入れてあるお金(残高)だから、持っているお金以上にお金を使い過ぎることがない。
という人は「月○万円まで」って限度額を設定できるカードを選べばいい!
※なかじイチオシの住信SBIネット銀行のデビットカードは、1日や1か月あたりの限度額を1万円単位で設定可能
3.お金の管理がしやすい
カードを利用するたびに「○○のお店で、○○円が引き落とされました」という利用通知メールが届く。
また残高や利用明細をスマホやPCからチェックできるので「いつ、何のためにお金を使ったか?」「あといくら使えるか?」をいつでも確認できる。
4.キャッシュカードとデビットカードの機能が合体していて便利
デビットカードは口座にある現金を(カードに入れて)持ち歩くイメージ。手持ちがない場合もわざわざATMでおろさなくていい。
現金が必要になったときも、銀行のキャッシュカードとしてATMからお金を引きだすことができる(もちろん振込や預入もできる)。
時間外、対象外だと数百円かかっていたATM手数料も、ATMを探して並ぶ手間も節約できる。
5.ブランドデビットなら国外でも使える&現地のATMから現地通貨を引き出せる
海外でも(Visa、JCB、Mastercardの加盟店で)デビットカードを使って買い物ができる。
また現地のATMから預金を現地通貨で引き出すことも可能。
※海外利用時には手数料や為替コストがかかる
※なかじイチオシの住信SBIネット銀行のデビットカードなら、旅行前に米ドルを外貨預金しておけば、そこから払ったときの海外ショッピング手数料がかからない
6.セキュリティ機能や保険もついていて安心
Visa、JCB、Mastercardのデビットカードには、不正利用保護(第三者にカードを不正利用された場合、条件を満たせば被害金額が補償される)やネットショッピング時のセキュリティ対策が用意されている。
スマホで利用明細がすぐ見られるし、利用した瞬間に利用通知メールがくるので、万が一不正利用されてもすぐにわかる。
またデビットカードで購入した商品の破損、盗難などの損害を補償するショッピング保険がついているカードもある。
カードを不正利用されても、不正利用補償でお金が戻ってくる。ここらへんは、クレカと同じだね。
7.ほとんどのカードで審査がない(クレカの審査が通らない人でも利用できる)
クレジットカードをつくる際、カード会社が信用情報機関の個人信用情報をもとに審査する。
支払いを延滞・滞納したり、債務整理(任意整理や自己破産)を行うと事故情報(俗にいうブラックリスト)が残り、一定の期間は審査に通らなくなる。
でもデビットカードは、銀行口座と直結したカード(カード会社から借りるわけではない)なので、ほとんどの会社で審査がない。
15歳以上から持てるカードが多いので、審査に通りにくい学生や年配の方、スマホ代を滞納してブラックになっている人でも、デビットカードをつくることができる。
・決済が後回し(その間はカード会社に借りることになる)
・使い過ぎてしまうことがある
・審査に落ちるとカードがつくれない
は解消できる。
Amazonや楽天市場などのECサイトでも使えるから「ネットショッピング用にクレカをつくらなきゃ」にもオススメなの。
デビットカードのデメリットとは?
一部で使えない支払い先もある
Visa、JCB、Mastercardの加盟店であっても、インターネットプロバイダやガソリンスタンドなど一部の支払い先で利用できないことがある。
インターネット料金・高速道路の料金・ガソリン代・飛行機の中の機内販売・オンラインカジノ・一部携帯料金(MVNO)の支払いなど
※Visa、JCB、Mastercardマークのあるお店でも使えない場合がある
あとクレジットカードと違って、ETCカードはつくれない。
還元率はクレジットカードより低め
クレジットカードの場合、ポイントやキャッシュバックの還元率は0.5~2%に設定されているものもある。
しかし、デビットカードの還元率は0.2~2%とクレジットカードに比べると低めに設定されていることが多い。
失敗しないデビットカード選びのポイント
- 年会費:条件なしで、ずっと無料がいい
- 取引手数料の低さ:ATMでの入出金や振込手数料が無料になるか?
- 提携ATMの多さ:現金が必要になったときにどこでもおろせるか?
- たまるポイント:どんなポイントがたまるか?(利用額に対するキャッシュバックも)
- ポイントの還元率:クレカのような高還元率(0.5%以上)のカードも
- ポイントの使いやすさ:何ポイント単位で使える? 失効しにくいか
- 保険や補償:不正利用補償やショッピング保険など
- 独自のサービス:割引制度や特典など
おすすめのデビットカード=住信SBIネット銀行のミライノ デビット(Mastercard)
年会費無料、無料で使えるATMが豊富、貯めたポイントを現金に交換できる、おトクなデビットカード……
それは……
ミライノ デビット(Mastercard)
ミライノ デビットの他にはない2つのメリット
1.現金に交換できるポイントの還元率が、どこでも誰でも0.8%
カード利用でたまるポイントには
・1000円ごとに5ポイント=0.5%
といった、たまりやすさの度合い(還元率)があって、カードごとに異なる。
デビットカードの還元率は、都市銀行や地方銀行だと0.05~0.25%程度とクレジットカード(通常0.5%程度)に比べて低めに設定されていることが多い。
また還元率が1%を超える場合は、たまるポイントが「楽天ポイント」「nanacoポイント」などに設定されていて、使い道が限られる場合が多い。
でもミライノ デビットでたまる「スマプロポイント」は、還元率0.8%。1ポイント1円で現金に交換できる。
※月間の利用銀額の合計に対して、1000円ごとに8ポイントのスマプロポイントがたまる
※100ポイント40マイル相当でJALのマイルにも交換可能
「住信SBI銀行で給与を受け取ると毎月30ポイント」「口座振替(銀行引き落とし)で5ポイント」など利用状況に応じたポイントもたまるよ。
2.ATM、振込手数料が無料になる提携ATMがいっぱい
デビットカードは銀行口座に直結しているカードなので、口座にあるお金をおろさずに使えて便利。
でも現金しか使えない店やワリカンするとき、現金が必要になる。
そんなときに利用できるATMの数は、多いほうがいい。
ATM利用手数料 無料回数 | 振込手数料 無料回数 |
|
---|---|---|
ランク1 | 月2回 | 月1回 |
アプリ「スマート認証NEO」を登録していない人 |
||
ランク2 | 月5回 | 月5回 |
アプリ「スマート認証NEO」に登録済 |
||
ランク3 | 月10回 | 月10回 |
アプリ「スマート認証NEO」に登録済 1.残高300万円以上 2.ロボアド資産運用の残高が100万円以上 3.住宅ローン利用 1~3のうちのいずれか達成、または 4.外貨預金の残高あり、SBIハイブリッド預金の月末残高あり、給与・賞与や年金などの入金あり など11の条件のうち3つ以上該当 |
||
ランク4 | 月20回 | 月20回 |
アプリ「スマート認証NEO」に登録済 1.外貨預金と仕組預金残高が500万円以上 2.外貨預金と仕組預金が300万円 + 住宅ローン利用 1か2のいずれかで達成 |
しかも他行への振込手数料が月1~15回無料って、地味に嬉しいわね。
- 外貨預金をしておけば、海外ショッピング手数料を取られずに即時決済できる(米ドルのみ)
- かざすだけのタッチ決済「Mastercard® コンタクトレス」機能搭載
- アプリが見やすいので、お金の管理がはかどる(残高照会もすぐできる)
- 『マネーフォワード for 住信SBIネット銀行』が使えて、家計簿いらず
公式サイトはこちら↓↓
ミライノ デビット(Masterdcard)|住信SBIネット銀行
デビットカードの便利な使い方
1.「今月の生活費」をデビットカードの口座に移す
住信SBIネット銀行の定額自動入金機能を利用すれば「1万円以上1000円単位」で設定した額を、各種金融機関の口座から住信SBIネット銀行の口座に手数料無料で自動入金してくれる。
スマホ代や奨学金などの引き落とし系は、メインバンクにまとめてるよ。
※住信SBIネット銀行なら手動で移す場合も、他行宛の振込手数料がランクによって月1~15回まで無料
2.カードが使える店では、デビットカードで支払う
Mastercardデビットは、クレジットカードが使えるお店ならほぼどこでも使える。
3.現金が必要なときは、手数料無料のATMでおろす
住信SBIネット銀行のデビットカードなら、月1~15回ATM手数料無料(「預け入れ」は何回でも無料)。
デビットカードって、すっごくいいかも……
ちょっと、住信SBIネット銀行で口座つくってくる!!
(走り去る、うさ女)
うさ女! 住信SBIネット銀行に店舗はないし、口座開設はスマホやPCから簡単にできるよ!
って、もう行っちゃったか……。
他のデビットカードも比較したい方はこちら↓↓
デビットカードが使えない店舗(2019年4月9日時点)
私はミライノ デビット以外にソニー銀行のSonybankwalletっていうデビットカードも使ってる。
ソニー銀行に「デビットカードを使えなかったお店の具体例」を問い合わせたところ、以下の返答が返ってきた。
Sony Bank WALLETのVisaデビット機能につきましては、一般的なクレジットカードとは異なり、即時決済サービスとなりますため、デビットの仕組みに添わない継続的にお支払いが続く加盟店や、
「後払い」扱いとなるお支払いにはご利用いただけないことがございます。なお、誠に恐れ入りますが、サービスサイトでご案内しております
「利用できない加盟店」以外の利用できない加盟店について、
具体的な店舗名はご案内いたしておりません。何卒、ご了承ください。ソニー銀行への問い合わせへの回答メールより一部抜粋
そこで、勝手にデビットカードが使えなかったお店をまとめてみたよ。
三越・伊勢丹・ミスタードーナツ・丸亀製麺・ダイコクドラッグ・ニコニコ動画・カタログギフトの通販サイト
※店舗によっては使えるところもあるとか。ややこしや~
格安SIM(MVMO):mineo、楽天モバイル
これからも公式で「使えません」とアナウンスされていないのにデビットカードが使えないお店が見つかれば、追記します。
インターネット料金・高速道路の料金・ガソリン代・飛行機の中の機内販売・オンラインカジノ・一部携帯料金(MVNO)の支払いなど
※Visa、JCBマークのあるお店でも使えない場合がある
Yahoo! ウォレットで起こる現象について
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