※この記事はアフィリエイト広告を含みます
この中から、タカシにとって「ベスト」なエージェントを見つけようとしたら、それだけで1年間以上かかってしまう。
まずはこの転職エージェント比較一覧表を見て欲しい。数あるエージェントの中でも、比較的大手のエージェントを列挙してみた。
転職エージェント名 運営会社 | 備考・特徴 | 売上高(円)*2 | 従業員数*3 親会社 |
---|---|---|---|
リクルートエージェント リクルート | 求人の質/量ともに業界最大手級 伝統的に営業職に強い | 965億 2.4兆*1 | 4150人 リクルート |
doda パーソルキャリア | リクルートと双璧。業界最大手級 伝統的にIT・技術職に強い | 9706億*1 | 5285人 パーソルHD |
パソナキャリア パソナ | 丁寧な転職支援が高評価 2019,2020年利用者満足度No.1*5 | 3250億*1 | 9317人*4 パソナG |
Spring転職エージェント アデコ | 社会人経験少ない人にも手厚い 2018年利用者満足度No.1*5 | 1683億 *日本のみ | 3000人 |
マイナビエージェント マイナビ | 総合大手。IT、メーカー技術職、 金融系、営業職に強い | 1510億*1 | 9800人*4 |
メイテックネクスト 同上 | 製造業系エンジニア専門 | 1010億*1 | 7396人*4 メイテック |
第二新卒 AGENT neo ネオキャリア | 第二新卒、フリーターを手厚く | 553億*1 | 3790人*4 |
エンエージェント エン・ジャパン | 細やかなサポートあり | 568億*1 | 1617人*4 |
レバテック キャリア レバテック | IT・Web系エンジニア専門 | 451億*1 | 1405人*4 レバレジーズ |
type転職エージェント キャリアデザインセンター | 転職者をサポートする気持ち強い | 122億*1 | 651人*4 |
MS-Japan 同上 | 経理/財務/人事/総務/法務専門 | 41億 | 146人 |
ランスタッド 同上 | 外資系強い。人材業界世界2位 | 非公開 | 非公開 |
マイケル・ペイジ 同上 | ハイクラス向け。英国が本社 | 非公開 | 210人 |
*1:親会社の売上、またはグループ会社も含む
*2:直近の公表値
*3:直近の公表値、雇用形態は各社により違いあり
*4:グループ会社合計
*5:オリコン顧客満足度ランキング
ここでは「売上高」と「従業員数」という、会社の規模感を比較している。他のサイトでは「サポート力」や「求人の質」などといった項目で比較しているところも多いはずだ。
転職エージェントとは、転職を希望する人に対して転職活動のサポートを行う担当者のことを指す(キャリアアドバイザーやコンサルタントという肩書の人)。「転職エージェント」という言葉は、企業全体を指す際にも使われるが、結局のところタカシの転職を支援してくれるのは転職エージェントといういち個人なんだ。
だから、転職エージェントの良し悪しはどこまでいっても担当者個人の技量に左右されてしまう。
そのため、いくらアンケートを取って比較表を作ったとしても、高評価のエージェント会社にいるイマイチのエージェントに当たってしまったら意味がない。
求人の数も多いほうが有利なのは事実だが、実際はそのエージェントが深く入りこめている会社や、詳しい業界でないと、いい案件を提案することは不可能だ。もちろん、タカシのような人材がちょうど辞めて、会社がそのような人材を欲しいと思うタイミングも大きな要素だ。だから求人数が膨大にあるだけでは意味がない。
今回はその事実をふまえた上で、転職エージェントのおすすめの選び方&活用方法を解説していく。
はじめての転職をした人から、とても評判がいい転職エージェント会社は「パソナキャリア」。ワークライフバランスや、その人にとって働きやすい職場を、親身になって一緒に探してくれるエージェントが多いとのこと。オリコン顧客満足度ランキング「転職エージェント部門」で、2019年、2020年と2年連続でNo.1に選ばれている。
★パソナキャリア>>
目次
転職エージェントのおすすめの選び方
転職エージェントは「提案力」の高さが命!
転職エージェント会社に登録すると一人のエージェントが専任として転職希望者の担当になる。この担当制が転職エージェントサービスの魅力であり、それと同時に落とし穴にもなり得る。
転職エージェントの大きなメリットの一つとして、自分にとって思いもよらぬ、新しい求人を提案してもらえることがある。提案力の高いエージェントであれば、転職希望者の要望をしっかりと聞き出し、今までやってきた仕事を棚卸ししてくれて、要望にマッチする意外な企業を提案してくれたりする。
エージェントの経験や能力が高くないと、自分の要望と違う求人ばかりを勧められたり、コミュニケーションの齟齬(そご)が頻繁に起こったりと、無駄な労力を使うことになる。人間だから、相性というのも大きい。エージェント会社もそういうミスマッチが起きにくいように努力をしているとは思うが、こればかりは仕方ない。
そして、実は転職エージェントは若手(経験3年以下)が意外と多い。なぜなら、独立がしやすい業界だからだ。冒頭で、毎年1000社ぐらいが新規に人材紹介事業をはじめると言った。転職エージェント事業は、一人でも始められるから参入障壁が低い。だから優秀な人は、独立してしまうことも多々ある。
優秀なエージェントの中からは独立する人がいて、ノルマを達成できないエージェントはこの業界を辞めていく。そうすると、必然的に現場のエージェントは新人が増える。
ではどうすれば優秀な転職エージェントに会う可能性を高められるか?
一番いいのは、友人に優秀な転職エージェントがいることだが、そういう友人がいればこのページを見ていないだろう。さらには友人に転職相談し、給料のことなどを話すのは気が引けるという人もいるはずだ。
複数登録し、絞っていくのが正しい使い方
能力の高いエージェントを見定めるためには、複数の転職エージェント会社に登録し、比較検討すればいい。具体的には「大手のエージェント会社3社」と「自分の属性や、目指す職種・業界に強いエージェント会社2社」に登録して、そこからスキルが高く、相性があうと感じたエージェント1~3名と付き合うのが賢い使い方だ。
しばらくやり取りを続けていけばエージェントの質は分かってくると思うが、一見するだけでは判断が難しい。なので、質の悪いエージェントの特徴リストを紹介しよう。
質の悪いエージェントの特徴
・上から目線で態度が横暴。
・キャリア診断前なのに、応募させようとする。
・断りもなく、勝手に応募してしまう。
・希望と違う求人ばかりを勧めてくる。
・応募する求人の仕事内容を理解していない。
・具体的なアドバイスがもらえない。
・転職希望者がその会社のことをよく知らないのに応募させる。
・業界のことに精通していない。
・何となく本音で話しづらい。
・仕事中でも構わず電話をかけてくる。
優秀なエージェントの特徴
・よく話を聞き、希望に沿う会社を何度も探してくれる
・応募する会社の人事担当者やマネージメント層と信頼関係があり、趣味や性格などの情報も知っている
・その会社に入るデメリットや懸念点も、しっかりと教えてくれる
・履歴書や職務経歴書をしっかりチェックしてくれる。お願いすれば面接のリハーサルも行ってくれる。
・転職希望者の労働市場での長期的な価値向上を考えてくれる
・4年以上、エージェントをやっている。
リクルートエージェント、doda、type転職エージェントのキャリアアドバイザーとの面談の様子はこちら↓↓
エージェントの変更ができることを知っておく
大手の転職エージェント会社では、担当者を通さずに、担当者の変更をお願いすることができる。
転職エージェントはタカシがお金を払っていないのに尽くしてくれるから、切り出しづらい気持ちもわかる。しかしエージェント側は、タカシの転職を成功させない限り報酬をもらえない。だから、エージェント会社としてもタカシに合うエージェントに変更してもらいたいと思っているのさ。
複数のエージェント会社に登録し「この人はないな」と思ったら、メールで「転職するかどうかを再度検討したいので、しばらく求人の紹介は止めて頂けますと幸いです」とかなんとか送ればOKだ。彼らも別の転職希望者の対応で忙しい。
登録すべき転職エージェント会社
ではどの転職エージェント会社に登録すればいいか?
まずdodaかリクルートエージェントは求人数が圧倒的なので、登録せざるを得ない。ここが他社のエージェントとの比較基準にもなる。
1.doda(デューダ)
2.リクルートエージェント
dodaやリクルートエージェントを使って大手企業に転職した男性の体験談↓↓
しかしdodaとリクルートエージェントの大手2社は、一人の転職エージェントが抱える転職希望者の数も莫大になる(一人が約100名の転職希望者を担当する)。なので物理的に一人にさけるサポート時間は少ない。
そこでサポートが手厚いパソナキャリアやtype(タイプ)転職エージェント(東京・神奈川・千葉・埼玉のみ)に登録して、じっくり話を聞いてもらうのがいい。
家庭と仕事のバランスを考えている人や、じっくり転職先を選びたい人に高評価を受けているパソナキャリア。2019年、2020年のオリコン顧客満足度ランキング「転職エージェント部門」No.1。
3.パソナキャリア
各エージェントの顔写真とプロフィールが公開されていて、丁寧な対応が特徴のtype転職エージェント。
4.type転職エージェント
type転職エージェントで大手企業に転職した女性の体験談↓↓
この他に、「エンジニア等の専門職」や「第二新卒や正社員経験のない人」、「ハイクラス人材や35歳以上の人」などに当てはまる場合は、それに特化した下記の転職エージェントにも登録したほうがいい。
エンジニアや専門職向けエージェント
■IT・Web・ゲーム系エンジニアは、IT・Web系エンジニア・クリエイター専門エージェントのレバテック キャリアが一番のおすすめ。エージェントが、エンジニアの仕事内容をちゃんと理解していることが多いので、「転職希望者の要望」と「エージェントの提案」のミスマッチが起きにくい。
また、未経験からWebエンジニアを目指すことも可能。DMM WEBCAMPなら、完全な未経験からプログラミングが学べて、エンジニアとして就職・転職ができなかった場合は、講座料が全額返金される!
SaaS/IT業界に特化した転職エージェント「マーキャリNEXT CAREER」の体験談↓↓
■製造業系エンジニアは、製造業やメーカー、工場のエンジニアに特化した転職エージェントのメイテックネクストが一番のおすすめ。製造業界で40年間人材紹介を行っている老舗で、製造系エンジニアの求人数はNo.1。エージェントの半数以上はメーカーの技術系出身者で、エンジニアの仕事をわかっている。
マイナビメーカーAGENTも製造業系エンジニアに強い。
■管理部門=経理・財務・人事・総務・法務(税理士・弁理士等の士業の人含む)は、管理部門特化型エージェントの MS-Japan にも登録することをおすすめする。
■公認会計士として転職を考えているなら、マイナビ会計士がいい。
その他の専門職は、■飲食関連ならクックビズ、アパレル関係はクリーデンスやファッショーネ、■介護士ならマイナビ介護職やベネッセ介護士お仕事サポート、■看護師はナース人材バンク、■保育士はスマイルSUPPORT保育、■薬剤師なら薬キャリエージェント、■医師はリクルートドクターズキャリアなど。
自分の職種で、このような専門の転職エージェントがあるなら、そこにもお願いするのがいい。
第二新卒者や正社員経験がない人向け
第二新卒者や正社員経験がない人は、ハタラクティブがおすすめ。エージェントが手取り足取り、正社員として採用されるためのノウハウを教えてくれる。
第二新卒 AGENT neoも、アルバイト経験のみや、パートタイマーを正社員にすることを得意としている。
35歳以上の人やハイクラス人材、経営幹部層向け
●ビズリーチ
転職エージェントではないが、有料転職サイトのビズリーチも、外資やハイクラス人材の転職におすすめだ。
自ら非公開案件に応募するためには1か月2980~4980円の費用がかかる。だからこそ他の転職サイトと違い、ビズリーチから申込んでくる人は少なく、意識が高い。企業側も、そういう認識(来る人はハイレベル)だから、面接まで結びつきやすい。
またヘッドハンターからのスカウトは無料機能なので、無料登録してみて、ヘッドハンターからの連絡を待ってみるのもいい。
35歳以上で、転職エージェントに登録してもエージェントが熱心に動いてくれない場合(大手エージェントは転職が決まりやすい20代を中心に扱いたい)、ビズリーチで費用を払って求人に申込んでいくのが、一番面接までつながりやすいと思う。
●リクルートダイレクトスカウト
リクルートが運営するハイクラス求人限定のリクルートダイレクトスカウト(RECRUIT DIRECT SCOUT)を使ってみるのもいい。
ここも一般的な転職エージェントサービスではなく、登録されている転職エージェント(コンサルタント)800人の中から、担当者を指名することができるサービスなんだ。もちろんスカウト機能もあるから、登録してヘッドハンターからの連絡を待つのもOK。
●キャリアリリース40
元リクナビ編集長の黒田真行さんが立ち上げた、35歳以上のための転職支援サービスキャリアリリース40。
人事部をスルーして、社長、経営者、役員、現場のキーマンに直接声をかけるという「一本釣りシステム」なのが特徴。
●森本千賀子さんのmorich
森本千賀子さんは、元リクルートの伝説の転職エージェント。リクルートでの累計売上実績は歴代トップ。約1000名を超える経営者の相談役として公私を通じて関係を持っている。その森本さんが2017年9月にリクルートを辞めて、立ち上げたのがこのmorich。経営幹部層の人材紹介。
●田畑晃子さんのKeep in touch
同じく元リクルートのトップ転職エージェントだった田畑晃子さんの会社。
Keep in touch。
外資系企業への転職もありだと思っている人
外資系の社風に合う人は、一度外資系に行くと居心地が良くて、まず日系企業には戻ってこない。
↓この記事を読んで、自分が外資系企業に合っているかどうか、チェックしてみることをおすすめする。
登録すべき転職エージェントの詳細
■doda(デューダ)
リクルートと双璧をなす総合人材サービス大手「パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)」が運営する転職エージェントdoda。
求人数と転職支援実績は、当然No.1級。非公開案件もかなり豊富。
優秀なエージェントに当たった!という報告が多い。
伝統的には、IT・通信系の会社に強い。また、内定後に年収交渉を一番がんばってくれるのが、dodaではないだろうか。
とにかく登録して、担当エージェントに会ってみるのが吉。
これまでは転職サイトで情報を集めたり、ハローワークなどで求人を探していたのですが、もっと効率よく転職活動を行いたいと考え、転職エージェントを利用することに決めました。
dodaの転職エージェントから電話がかかってきて、いろいろと話していくうちに、直接会ってお話をすることになりました。
現在の転職活動や、どのような職に就きたいのか伝え、転職エージェントの方からは、転職に関するさまざまな情報をお伺いしました。
すでにそのときに、私の希望に近い未公開の求人をいくつか紹介してくれたのを今でもはっきりと覚えています。打ち合わせした時間は約2時間ほどだったと思います。
dodaの転職エージェントの方は、私が話しやすいようにいろいろと工夫をしてくれたので、とても話しやすかったです。
その後も、さまざまな未公開求人を紹介していただき、効率よく転職活動を行っていくことができました。
面接対策や職務経歴書の書き方などのコツも教えていただき、転職が成功できたのはdodaの担当の方のおかげです。
■リクルートエージェント
自他ともに認める転職業界のキング、リクルート! 採用する企業側も、リクルートを外すには勇気がいるから、「とりあえずはリクルートも」となりやすい。そのため圧倒的な求人案件数がある。
優秀でアニマルスピリットが豊富な人材が入社するリクルートだから、できるエージェントも多い。
しかし逆に言うと、転職希望者の多くはリクルートエージェントにも登録するので、ライバルが多い。求人も転職希望者も莫大な中で、自分をしっかり転職エージェントにアピールしないと、本気のサポートは受けづらい。
関東近郊だけでなく、地方求人もカバー。リクルートエージェントは、約90%が非公開求人だから、転職活動のバリエーションを増やすためにも登録は必須と言っていい。
伝統的には営業職がとりわけ強いが、他のエージェントと比較するにあたって、営業職以外も、やはりリクルートには登録せざるを得ない。
模擬面接や履歴書の添削はもちろんのこと、転職にあたっての心構えなど、多くのセミナーが催されている。はじめての転職活動に臨むなら、リクルートエージェントに登録して、セミナーなんかにも参加するのはありだと思う。
5社の転職エージェント会社に登録しましたが、一番案件数が多く、親身に対応してくれたのがリクルートエージェントでした。特に対応の良さが抜群でした。登録後、電話での面談で私の要望を直接口頭で聞いてくれました。
さらに良かったのは、やはり案件数の多さです。私が希望するマーケティング職は人気で案件自体が少なかったのですが、それでも担当の転職エージェントの方が必死で探してきてくれ、5社以上の案件を紹介していただきました。
■type(タイプ)転職エージェント
type転職エージェントの特徴は、個人のエージェント(キャリアアドバイザー)の個性が出ている点だ。
typeのサイトには、各エージェントの顔写真とプロフィールが公開されている。何度も言うように、結局は転職エージェントのスキルと相性によって、転職の成否が変わってくる。各転職エージェントのプロフィールが公開されていることは、とても好感が持てる。「うちの強みは、個人の転職エージェントなんだ」というのが伝わってくるよね。
typeには取材に行かせてもらったが、業種ごとに分けられたエージェントたちは、日々勉強を重ね、提案力の向上に磨きをかけている。
担当になったエージェントが転職希望者に合わせて応募企業を一社一社手作業で選んでいるのも、他社と異なる特色。経歴や年収を打ち込むことで、機械的に応募企業の候補がリストアップされるところとは違う、type転職エージェントのこだわりだ。
だからこそ前職とはひと味違った企業が、応募求人の候補に上がってくる可能性がある。明確な希望業界が決まっている人はもちろんのこと、自分の能力を必要としている業界や職種を探している人にも、利用してもらいたいね。
今回の転職は広報からWebマーケティング業界へのキャリアチェンジでした。これまで制作した企画書やポートフォリオをまとめ、うまく話せるようにプレゼンの練習も行いました。
こういった面接対策に、typeは担当のコンサルタントの方を含め5名も対応してくださいました。結果、当日の面接は非常にスムーズに話すことができました。面接後は次の選考に進むかどうか求職者の意向を尊重し、無理に選考を進めないところも好印象です。
最終的に今回の転職活動で内定が複数出ました。どの企業に行くべきか悩んでいるときも、長時間、コンサルタントの方が一緒に悩んでくれて、本当に心強かったです。
そして、客観的にタカシの強みや、労働市場での価値を教えてもらうことだな。
転職エージェントに好かれろ!
次は、転職エージェントに気に入られる方法だ。
優秀な転職エージェントは、何人もの転職希望者を抱えている。彼らは、転職希望者がクライアント企業から内定をもらい、入社しなければ報酬がもらえない。となると、必然的に採用がすぐに決まりそうな人ほど、彼らは本気でサポートする。
あとは、エージェントもやはり人間だから、好感の持てる人のことはサポートしたくなる。
そのために大切なことは「今すぐ転職する意思」があることと、「転職する目的」がはっきりしていることだ。
「いつか転職したい」とか「何となく今の会社が不安だから転職したい」という人は企業に紹介することもできず、優秀な転職エージェントも本気になれない(逆に優秀ではない転職エージェントはこういう何となく転職したい人を、どこかの企業に押し込んだりする)。
今すぐに転職する意思表示をしたところで、エージェントが紹介してくれる企業に転職しなければいけないわけではない。あくまでも転職する目的を叶えてくれる会社、自分が納得できる会社があれば「今すぐに転職したい」ということだ。
だから、転職エージェントに「自分はすぐに転職が決まる人材だ」ということを売り込む必要がある。「すぐに転職する意思」があり「転職する目的がはっきり」していて、かつ「優秀な人材」であることをアピールしなければ、転職エージェントがクライアントである企業にタカシを紹介することはない。
エージェントの多くは、優秀な人は「清潔感のある身だしなみをしていて(髪やひげ、服装、かばん、くつ等)」、「レスポンスが早い」と思っている。
となると、エージェントに最初に会うときに髪や服装に注意を払うことと、何かを聞かれたり提出をお願いされたらすぐに返信(即レス)することがとても大切だ。
あとは企業のうわべだけで選り好みをしないことだね。エージェントがせっかく見つけてきてくれた有名でない「いい会社」に対して、「知らない会社だから無しで」とかは絶対に言わないこと。少なくとも、自分でその会社を調べてみろ。隠れたいい会社である場合が多いと思う。
エージェントが提案してくれた企業に、必ずすべて申込めとは言わないが、断るなら、その合理的な理由をしっかり伝えることだな。
転職エージェントを信じきるな。必ず自分で会社を調べろ
まず1点目が、その会社の「将来性」と「弱点」を知るためだ。
これから何年、何十年も働く会社に将来性があるかどうかを知らなければ、その会社に行きたいかどうかなんて決められない。入社した後にその会社の売上げは下落傾向にある斜陽会社だったことがわかったなんて、笑い話にもならない。
自分のこれからの労働市場での価値を上げることと、楽しく裁量を持って働くことのために一番重要なのは、「市場が伸びていくであろう産業や職種」で働くことだ。
職業に貴賎はないが、今後多くの人から求められる仕事と、反対に衰退していく仕事がある。その仕事で日本一になれるような人は、衰退していく仕事だろうが問題はない。
しかし私やタカシのような普通の人間は、伸びていく産業や職種で専門性を身に着けることが重要だ。伸びている産業での経験は、僕らの市場価値を勝手に上げていく(多くの会社が伸びている産業に進出したいから、その経験を持った人を採用したい)。
そして伸びている産業の会社は社内が明るくチャンスが多い。新しいプロジェクトや人の動きが活発で、職場がマンネリ化しない。こういう会社で働くことが、仕事を好きになる可能性を高める。
だから働く会社を決めるにあたっては、いま大きな会社や有名な会社であるより、5年後、10年後その会社はもっと成長しているか?という視点で考えなければいけない。
もしまた転職することになっても、伸びている産業に身を置いておけば、タカシの市場価値は勝手に上がっているし、その業界の求人数も多いから、有利であることは言うまでもない。
次になぜその会社の弱点を知っておいたほうがいいのかは、その会社で自分の強みを生かせるかどうかを確認するためと、面接に勝つためだ。面接は戦いであり、その会社の弱点を知らないと面接に勝つのは難しい。彼らは自社の弱点を補うために人を採用するからだ。
面接では必ず志望動機を聞かれる。これは内定(採用)に関わるとても重要なパートにもかからず、多くの求職者はたいした志望動機を持っていない。求職者の半数は転職エージェントに勧められたから、面接を受けているだけなのだ。
だからこそここで「御社の〇〇な弱点を、私の強みでカバーできる」ということを言えれば、面接を勝ち抜くチャンスが広がる。
求人ページもその会社のビジョンが語られることが多いので、要チェックだ。
また自社サイトだけでなく、その会社の「社名」や「社長の名前」をGoogleやYahoo!で検索する。そうすると、取材記事やニュースなどが出てくることが多い。これらを読んで社長のビジョンや競争戦略、社外の人はその会社をどう認識しているかなどを確認しておこう。
特に社長が書いた書籍があるならば、必ず買ってチェックしておきたい。
さらに社長や幹部役員がブログやSNSをやっているなら、これもチェックだ。経営陣が普段どういう行動をし、どういう発言をしているのか? 成長していく産業に本気でチャレンジをしているのか? そのやり方は自分に合いそうなのか? を丁寧に調べるんだ。
創業者=現社長の場合は社長がどういう考えを持っているかで、その会社がどういう会社になっていくのかが予見できる。必ずいろいろな角度から社長を検証しよう。
またライバル企業やその会社のお客さまのことを調べるのも、その会社を知る手助けになる。
ライバル企業がいないというのは、とても危険なことだ。伸びている事業、伸びていく産業には必ず他の企業も参入してくる。どのような企業がどれくらいの数、その事業に参入してきているかチェックしよう。
そしてこのライバル企業の存在こそが、企業の「弱点」だ。ライバル企業に勝つための人材を企業は欲しているんだ。
お客さまのことを知るのも重要だ。その商品やサービスを使っているお客さまはどのような人たちで、どういうシチュエーションでどういう思いで使っているのか。不満は何なのか?
この不満を解消するためのアイデアは、事前に考えておくと良い。
株価は企業の通信簿と言われている。Yahoo!ファイナンスにいって、その企業の長期期間のチャート10年 → 5年 → 2年と順番に見てみよう。右肩上がりなのか、右肩下がりなのか、平たんなのかがわかるだろう。
もし長い間、右肩下がりや平たんであるならば、将来性に注意が必要なのは言うまでもない。
次に、上場企業が決算期に、株主と投資家のために出すIR資料の「決算説明資料」と「有価証券報告書」という書類をチェックしたい。当該上場企業のWebサイトにいき、IR情報のカテゴリーをクリックすれば、必ずこの書類のPDFリンクがあるはずだ。
上場企業は四半期に一度(3か月に一度)、これらの書類を出すのだか、見るのは数年間の第4四半期=通期(1年間)の「決算説明資料」と「有価証券報告書」である。
決算説明資料には1年間の事業の内容や、今後の成長ストーリーが書かれている。過去何年間かの決算説明資料を読み、成長ストーリーが実現していっているのか確認したい。
この成長ストーリーを阻むライバル企業の存在こそが、この企業の「弱点」だ。
企業の弱点は有価証券報告書にも書いてある。ここの「事業の状況」の章の「事業等のリスク」を読んでほしい。ここに当該企業が考える自社の弱点が書かれている。ここを補う人材も、企業は欲しいと思っている。
調べたい企業が上場企業でない場合はWebにある情報が少ないので、帝国データバンクの企業情報の購入をおすすめする。帝国データバンクとは、国内最大手の企業の信用調査会社だ。
これは法人が新規の取引先調査のためなどに、数万円を払って買う企業の信用情報だが、「niftyビジネス」だと1企業1600円(税別)という安価で、個人でも買うことができる。これから何年、何十年と働く会社を決めるにあたって、1600円をケチってはいけない。
購入するには、niftyのIDが必要になる。下記のリンクから入ってログインし、会社名の検索窓に調べたい企業名を入れる。検索対象サービスは東京商工リサーチなど他の信用調査会社もあるが、「帝国データバンク企業情報」だけで十分だ。
■niftyビジネス:帝国データバンク企業情報
企業情報でまずチェックするのが、評点という点数だ。評点は100点満点で評価した点数で、その会社の業歴や財務状況、規模、損益、経営者の資産や経験などを点数化したものだ。100~86点(Aランク)、85~66点(Bランク)、65~51点(Cランク)、50~36点(Dランク)、35点以下(Eランク)となる。
中小企業の多くは44~46点。55点以上ならば、中小企業の中では超優良企業といっていい。54~47点なら、中小企業として問題は少ない。社員が大勢いるのに50点以下だと、心配だ。43点以下は零細企業になる。社員や売上が少ないと、点数はどうしても低くなってしまう。零細企業の中には、調査ができていなくて、評点が空欄の企業もある。
次に、売上高と利益金を見てほしい。ここの数字が、毎年上がっているのが理想だ。
優秀な転職エージェントだからといって、すべての会社の「将来性」と「弱点」を理解しているわけではない。だから上記のようにして、必ずチェックしてほしい。
転職口コミサイトも活用せよ
エージェントだからといって、すべての会社の内部情報を知っているわけではない。その会社で働いたことがあるわけではないので当たり前だ。だから内部の情報は知っておきたい。
そのとき、役に立つのが転職口コミサイトだ。
転職口コミサイトとは、会社を退職した人がその辞めた会社の内部情報(口コミ)を書いているサイトだ。内部で働いている者しかわからない情報がけっこう載っているので、必ずチェックして欲しい。
ただし注意すべきことが2つある。
1つは、やはりほぼ退職者が書いているので、ネガティブなバイアスがかかっている傾向があるということ。辞めたというからには何かしらその会社に合わなかった部分があり、そこを大きなマイナスに感じたからこそ退職したわけだ。
もう1つは逆に、既存の社員(人事部の人など)が「いい情報」だけを書いている場合だ。サクラ(おとり)といってもいいかもしれない。
なのでとてもネガティブな情報が多いのに、ところどころに「とてもいい職場だ」みたいな抽象的にほめる口コミがあったら注意が必要だ。口コミのふり幅が大きい会社は怪しい。
給料などの数字は客観的だが、上司や同僚と合う合わないというような人間関係については、人や部署に起因することが大きい。一人の上司がその部署をブラック職場にすることもある。なのでどこの部署の口コミなのかまで想像できるといい。
また、ベンチャーや上場して日が浅い会社は、すぐに手厚い福利厚生や教育体制が整うはずがない。口コミをしている人が働いていた時期をチェックしつつ、至らない部分が解消されてきているのか、それともそのままなのかという時系列を考えながら見るのもポイントだ。
この転職口コミサイトの大手4つ(転職会議、OpenWork、en Lighthouse、キャリコネ)をチェックすれば、会社内部の様子が、だいぶわかる。
■「転職会議」は老舗。最初に転職口コミサイトをはじめたのがここ。全般的に情報が充実している。
勤めている(勤めていた)企業の口コミを投稿すれば、すべての口コミを見ることができる。口コミを投稿しなくても、980円(税別)を払えば、39日間は口コミを見ることができる。
■「OpenWork」は、ベンチャー企業でこの口コミサイト「OpenWork」だけが事業内容なんだ。だからとにかくサイトに気合いが入っていて、細かい情報もあるしすごく見やすい。口コミがある企業数も増えてきた。いろいろな角度から口コミが書かれているので、自分が行きたいと思っている企業があれば登録して詳しく見てほしい。
勤めている(勤めていた)企業の口コミを投稿するか、Web履歴書を入力するか、転職サービスに新規に登録すれば、すべての口コミを見ることができる。
上記のことをしなくても、1000円(税別)を払えば、1か月間は口コミを見ることができる。
■「en Lighthouse(旧カイシャの評判)」は4サイトの中で、会員登録や企業の口コミを投稿しなくても、他の人が書いた口コミを見られる割合が一番多い(1企業につき2つの口コミ)。まずは手軽にen Lighthouseで口コミを見ることをおすすめする。
■「キャリコネ」の特徴は何と言っても「給料明細」が見られること。基本給や手当等の細かい給料がわかる。
勤めている(勤めていた)企業の口コミを投稿するか、キャリアシートの登録ですべての口コミが見られるようになる。ただしキャリアシートを登録すると、複数の転職エージェントサービスも登録されてしまい電話がかかってきてしまう。だから会社の口コミ投稿がいいだろう。
これら4つの転職口コミサイトを活用しエントリーすべき会社を決めていこう。
転職エージェントだからといって、会社内部のことまで全部詳しいわけではない。また、転職エージェントがたかしの細かい好き嫌いを把握しているわけでもない。エージェントが提案する会社に、たかしと合わない企業が混じっている可能性はもちろんあるということだ。必ず転職口コミサイトを使ってチェックして欲しい。
転職口コミサイトで気になることがあったら、担当の転職エージェントに「こんなことが書いてあったのですが」と確認してみてもいい。
転職エージェントに聞いてもわからないときは、面接のときに直接面接官に尋ねるのもいい。ここではぐらかすような回答をされたら、その会社は都合の悪いことを隠そうとしている可能性が高い。
同業界の会社の口コミや、勤めている人に話を聞く
転職口コミサイトの口コミはどうしてもネガティブなものに意識がいってしまう。そういう場合は調べている会社の同業界の会社やライバル企業の口コミをチェックするのがいい。
通常、会社というのはどこも同じような問題を抱えている。その会社だけの問題なのか、業界内ではどこも同じ問題を抱えているのか。まずはここをチェックしたい。
そのうえで可能ならば同業種の会社やライバル企業に勤めている人に、リアルで話を聞けるといい。どの業界もライバルの情報はいろいろと持っている。「あの会社はいいよ~」なのか、「あの会社だけには行きたくない」なのか。
最近ではFacebookをはじめ、勤めている会社をSNSなどに掲載している人は多い。そういう人に「業界研究をしている」と言って朝食やランチをご馳走すると誘い、業界の話やライバル企業の話を聞こう。とても参考になるし友達になれるかもしれない。朝活なんかやっている人も多いから、そういう会に参加するのもいい。
何度も言うがこれから何年、何十年と働く可能性がある会社を決めるにあたって、やれることは全部やっておくべきだ。それぐらい転職は慎重に慎重を期した上で行うべきなんだ。
面接対策
上記の調査はそのまま面接対策にもなる。これだけ調べて自分の強みがその企業の弱点を補えると思うなら、合格率もグッと上がるはずだ。
しかしそれで終わってはいけない。面接は一発勝負だ。一発でその会社が求める人物像(価値観とスキル)に自分が合致していることを、面接官に伝えなければ落ちてしまう。
採用担当者は面接のプロなので、いろいろな角度から会社が求める人物像と本当に合致するかを見てくる。しっかり準備をしてリハーサルもしておこう。
そして面接を受ける前は必ず転職エージェントから、その企業の詳細情報を聞き出そう。
・なぜそのポジションが募集されているのか。
・面接担当者や、上司になる人のプロフィールと人間性。
・企業がそのポジションに期待していること。
・その企業が採用してきた人はどんなタイプの人なのかと、なぜ採用にいたったのか、その決め手。
などを聞いておかなければいけない。
転職することが目的になってはいけない
転職活動をしていると書類選考で落とされたり面接で落とされたりして、自信を失ってきてしまうことがある。そうするとどんな会社でもいいから、内定をとりたいという弱気な気持ちになってしまう。
繰り返し言うが、転職先で結果を出すのは、現職で結果を出すより遥かに難しい。そりゃそうだ、新しい会社は社風も違うし、最初は親身になって助けてくれる仲間も少ない。多くの既存社員は「さぁ、お手並み拝見だ」と涼しい顔で見ている。そんな中で結果を出さないといけないのだから、精神的プレッシャーも大きい。
そのプレッシャーの中でメンタルをやられてしまう人もいる。
この記事のまとめ
それでは、Can you survive?
※記事で紹介したサービスや商品を購入すると、売上の一部がサバイブに還元されることがあります。
サバイブ運営方針はこちら