・公務員に対する誤解と、あなたが公務員をめざすべき理由
・どうすれば公務員になれるのか? 誰がなれるのか?
・数ある公務員の中でも、どの業種を狙えば良いのか?
・公務員の種類一覧【データベース】
※この記事はアフィリエイト広告を含みます
公務員? 正直、あんまり魅力を感じないですね。地味だし、イケてない感じがします。
いま転職するなら、プログラマーじゃないですか? これからさらに需要も増えますし、一生もののスキルですよね。
私が以前書いた記事(未経験者でもプログラマーに転職する方法)を読んでください。
それと比べて、「公務員」って……(ププ
ぺーちゃんは公務員にどんなイメージを持ってるの?
・なるのが大変そう
・採用試験が難しそう
・仕事がつまらなそう
・お給与が低そう
・一度公務員になったら辞められなさそう
……こんなイメージが定着していますね。
ぺーちゃんは公務員について誤解しているようだね。いや、多くの人が公務員について誤解しているのかもしれない。
僕から言わせてみれば、なんでみんな公務員にならないのか、不思議なくらいだよ!
じゃあ、公務員の本当のところを訊(き)かせてくださいよ!
目次
まず知りたい、公務員の実際のところ
ぶっちゃけ、公務員ってつまらなくない?
ぺーちゃんが想像してる職業は「地方公務員の一般行政職員」っていう職種に当たるんだけど、だいたい55万人くらいの方々が働いている。でもそれって、公務員全体の15%程度に過ぎないんだ。
親権問題は特に相談されることがよくあるんだけど、この子は母親についていくべきなのか、父親についていくべきなのかって、その子の一生を背負う選択を考えなければならない。
この例はちょっとミーハーな観点かもしれないけど、これでもつまらなそうって言う?
公務員って、簡単になれるの?
1999年3月に大学を卒業して、どこの企業にも採用してもらえなかった僕はフリーターになった(スーパーのダイエーで荷出し業務・時給900円)。平日はフルタイムで働いた後に毎日3〜4時間くらい勉強をした。もちろん土日はもっとやるけど。最後の3か月はバイトを辞めて追い込みで勉強したよ。それで、受かった。
地道な勉強さえできれば入ることができる。そう考えると、公務員になるのって、大手の民間企業に入社するよりも、よっぽどイージーだと思わない?
正直、公務員って稼げるんすか?
例えば2017年度の地方公務員の平均年収は590万円だった。これはもは上場企業の平均年収とほぼ同じだよね。
公務員は民間企業と違って、昇進したり、歩合報酬で「突然」給与が上がるわけじゃないから、とにかくゆっくりゆっくり着実に増えていく。言ってしまうと、あまり仕事ができなくても上がっていくんだ。
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
19歳以下 | 157万円 | 104万円 |
20~24歳 | 265万円 | 231万円 |
25~29歳 | 378万円 | 297万円 |
30~34歳 | 446万円 | 301万円 |
35~39歳 | 502万円 | 293万円 |
40~44歳 | 564万円 | 290万円 |
45~49歳 | 629万円 | 290万円 |
50~54歳 | 656万円 | 291万円 |
55~59歳 | 632万円 | 270万円 |
そして給料の額以上に価値があるのは、社会的信用じゃないかな?
結婚の場面でも、挨拶をしに相手の実家にうかがえば、スタンディングオベーションで迎えてくれる。
でも、相手の親御さんも、快諾してくれそうですね。
合コンでも、モテるだろうな。
公務員って潰しが効かなそう……
しかし、もうひとつ気になるのは「公務員は辞めた後に民間の仕事に採用されづらいんじゃないか?」ということです。
一度公務員になったらそれで一生のゴールが見えてしまうというか。なんとなく人生の想像がついてしまうのが嫌なんですよね。
結局、常に好奇心を持って自分を探求し、自己成長している人にゴールは見えない。公務員だろうが民間だろうが、好奇心や情熱を失って、向上する気持ちがなくなったらゴールが見えてしまう。
公務員を辞めた僕だからこそわかるけど、公務員だから一生のゴールが見えちゃうっていうのは間違いだよ。
でも仕事が退屈だったり、キャリアを変えたくなったら、勤めている官公庁や役所の中で仕事を変えることもできるよ。同じ組織の中でも、たくさんの仕事があるんだから。
例えば官公庁。厚生労働省を例にとっても【大臣官房/医政局/健康局/医療食品局/労働基準局/職業安定局/職業能力開発局/雇用均等・育児家庭局】など様々なんだ。もちろんやっていることはがらりと変わるだろうね。
市役所だと【総務部/財務部/商工観光部/農政部/市民部/環境部/健康福祉部/建設部/都市政策部】などなど。いずれも一部しか紹介できていないけど、仕事の多さが伝わったかな?
公務員は自分と自分の周りの人生を支えてくれる職業
政治家は次の選挙で受からなければ無職になってしまう。だから、多くの政治家は選挙対策のことばかり考えて、本当に国民のためになることができない。
政治家のことを考えると、身分の安定がどれほど大切かわかるでしょ。
民間企業だと、それでもクビにならないように、ノルマ達成や利益を多く出すことが求められる。当然、ストレスはたまり、無理が生じることもある。
「公務員って安定してるよね」って、揶揄(やゆ)して言う人がいるけど、長期スパンで考えると、これはすごいアドバンテージなんだよ。
特に、今後グローバル化やAIの活用がさらに進み、ますます儲かるビジネスモデルの賞味期限は短くなる。どんなに大きな会社でも、ずっと安泰という会社はほとんどない。となると、安定して公益の仕事を続けられるというのは、ものすごく大きなメリットなんだ。僕はこれをいちばんに伝えたいんだよ。
公務員についての偏見が晴れました。真剣に転職を検討するに十分すぎる理由が揃っていると思います!!
実際にどうやって転職する?
このようにメリットが目白押しの公務員ですが、いざ「よっしゃ、公務員目指すぞ〜!」と考えた時に、何から始めればよいのでしょうか?
どの職業を選ぶにしても、公務員試験に挑むためには試験勉強をしなければなりません。
現職がある方は働きながら勉強をするのか、または仕事を辞めて勉強に専念するのかを選ぶことになります。
僕は在宅で勉強をしたけど、実際に採用された同期の人たちに話を聞いたら、みんな公務員試験の予備校に通っていたよ。
公務員試験へ向けた勉強方法
まずはじめに、試験工程や、科目、職業一覧など公務員(試験)について網羅的にまとめている本を購入することをお勧めします。
公務員への転職をまだ検討段階の方も、以下のような参考書で理解を深めるところから始めましょう。
※この上に画像(amazonリンク)が表示されていない場合は、お手数ですがリロードをお願いします。職種や試験工程を理解した後は、勉強です。独学でやるのもいいですが、無駄な遠回りを避けるためにも可能であれば公務員試験向きの予備校を利用してもらいたいと思います。
有名どころではLECやTACがあります。それぞれ大手の就職予備校です。
LECは職業ごとにコースが細分化されていて、自分が求めている内容にぴったりフィットした講義を受けることができます。
TACは[大卒]レベルの公務員試験に強い傾向があり、上級の公務員を狙う際に利用したい予備校となっています。
仕事をしながら勉強をする
貯蓄など金銭的な問題により、働きながらの試験勉強を余儀なくされることがあると思います。予備校を利用する場合には別途費用が発生するので、なおのこと現職を離れられない場合もあるでしょう。
しかし現職が定時きっかりに終業しない職場では、安定して学習に時間を割けないのが実情です。「公務員に転職するために定時で帰ることのできる職場に転職する」というのも、なんだか本末転倒のような気もします……。
そういった際にお勧めしたいのが「派遣社員」です。
2017年1月にエン・ジャパンが実施したワークライフバランスについてのアンケートでは、雇用形態別に以下の結果となりました。
正社員、派遣社員、契約社員、アルバイトと並んでいますが、圧倒的に派遣社員のライフワークバランスが高いという結果になりました。単に短い時間で働けるということではなく、給与と時間の配分がフェアであるからの結果だと思います。
いまは社会保険はもちろん、福利厚生もしっかりしているから、短期的な職業の選択肢として、派遣社員は大いにありだよね。
時間とお金の両方をバランス良くコントロールできる派遣社員は、公務員試験に集中する間の仕事としても大変優秀です。現在、職がある方もない方も、期間を決めてお金を稼ぐ際にはうってつけの雇用形態だと思います。
テンプスタッフは業界最大手の求人数を誇り、最大時で1万5000社もの求人を保持しています。そのため、様々な職種の中から自分にマッチした求人を見つけることが可能です。
また在籍しているキャリアアドバイザーがあなたにより適した求人を紹介してくれるサービスも行っています。転職のプロに相談することで、より条件のよい仕事を効率的に見つけることができるでしょう!
サバイブがお勧めする、社歴あり転職に向いた公務員3選
記事の後半に公務員の主立った職種一覧を記載しますが、ここではいちどサバイブでお勧めできる「社歴ありから始める公務員の職種」を紹介していきたいと思います。
裁判所職員 一般職[大卒]
最もお勧めできるのが裁判所職員です。先程から紹介していた通り、弊社代表のせいきゅんが以前勤めていました。
裁判所職員は国家公務員で、総合職、一般職[大卒]、一般職[高卒]の3種類に別れていますが、一般職[高卒]は高校を卒業してから2年以内が受験資格の上限のため、今回は選択肢から外します。
総合職及び一般職[大卒]は30歳まで挑戦することができるので、今現在お勤めの方も、大学(高校)を卒業してフリーターの方も、十分狙える職種です。
総合職、一般職[大卒]を比較すると、違いはいくつかあれど、大きなポイントは異動の有無です。総合職は最高裁判所の採用となるため、全国的な異動があります。他方で一般職[大卒]は高等裁判所の採用となるため、異動がその高等裁判所の管轄内に限定されます。
働きやすさを考慮すると、管轄内のみの異動しかない一般職[大卒]が狙い目だと思います。
試験難易度に関しても、一般職[大卒]はそこまで難しくないとされています。他の国家公務員と比較しても、平易な問題が出題されるようです。
面白さ、給与、やりがい、そして安定。これら全てをベーシックに満たす職業っていうのは、本当に少ない。30歳を超えると挑戦できないことだけが唯一のネックだけど、30歳未満の方は、一度自分の目で裁判所職員について調べて欲しい。後悔はさせないよ。
ちなみに、30歳を過ぎてしまっている場合でも「経験者採用試験」という枠があります。民間企業で実務経験を積み、即戦力として活躍できうる人材は30歳を超えても採用対象になるのです。
裁判所職員に限らず基本的に全ての職種で実施していますが、必要になった際に都度募集をかけるものです。定期的に行われる試験ではないので、興味がある方は試験実施団体(希望勤務先)のホームページをこまめにチェックするようにしましょう!
市町村職員
裁判所職員をいちばんに推しましたが、年齢上限の都合で30歳を超えた方にはお勧めすることができません。
そこで紹介したいのが市町村職員(市役所職員)です。
市町村職員は年齢制限の高さが魅力です。場所にもよりけりですが、最大で59歳までと実質年齢上限のない市もあるのです。
結婚や子育てのタイミングで転職を狙う方、現職の業界に失望し大幅なキャリアチェンジをはかりたい方、自身の病気などで残業を過度に行うような勤務ができなくなった方など、多くの方にお勧めです。社歴がどれだけあってもOKです。いつからでも挑戦できる公務員なのです。
ただし、試験は他の公務員試験が一段落した秋頃に行われることが多いため、他の試験で失敗した公務員狙いの受験生が押し寄せる可能性もあり、競争率は高くなっています。
勉強をして臨めるのであれば、ある程度歳を重ねていてもチャンスとなり得る公務員です。
最も窓口業務は役所の仕事のごく一部にしか過ぎないし、他にも仕事はいっぱいある。やりがいしかないよね。
警察官
最後は警察官です。ややハードルが高いようにも思えますが、大卒程度の試験で最長36歳まで迎え入れているところを見ると、年齢制限のアドバンテージは一歩抜きん出ています(※身体基準あり)。
今後オリンピックなどのイベントに向けて警察官の人数が増加傾向にあるのは間違いありません。採用予定数の増加に伴う倍率の低さを考えると、決して採用が難しい職種ではないと思います。
ただし警察官は採用試験を合格した後、警察学校で寮生活を送りながら配属前の研修を行います。この警察学校がかなり体育会系で厳しいらしく、コミュニケーション能力が無いと振り落とされてしまうこともあるんだとか……。
ですので、ハードな部活動を学生時代に経験された方や、前職で体力仕事をされてきた方にお勧めしたい職種です。
一度、ここまでのまとめ
・公務員とは?(国家公務員と地方公務員)
・公務員の給与について
・公務員の残業と休暇について
・公務員の定年について
・公務員の受験資格、受験スケジュールについて
・公務員の業種、種類について
公務員に興味が湧いて、もっと知りたい方のための情報になっていますので、詳しく知りたい方は目を通してみて下さい。
【公務員についての基礎知識】公務員の種類と概要についてまとめ【公務員とは?】
公務員とは
そもそも公務員とはどのような仕事を指す言葉でしょうか。辞書を引いてみるとこのように書かれていました。
こうむいん―ゐん3【公務員】
国または地方公共団体の職務を担当し,国民全体に奉仕する者。国家公務員と地方公務員とがある。(大辞林)
まずは公務員の全体像を俯瞰してみたいと思います。
公務員のざっくりとした種類分け
こちらが公務員を全体でみたときの概要です。種類がいくつかに枝分かれしていますね。
まず公務員は国家公務員と地方公務員に分けられています。
内訳は国家公務員の人数が約64万人で、地方公務員の人数が274万人です。8割程度が地方公務員という計算になります。
この人数は基本的に不変です。定員数が法令で決まっていて、さらに言えば部署ごとに何人ずつ、というところまで細かく定められているためです。
国家公務員のほうが重要かつ大きな仕事を任せてもらえるようなイメージですが、日々の業務を見ると一概にそうとも言い切れないようです。
警察のように国の治安を守る仕事が地方公務員だったり、地元の税務署で対応してくださる方は国家公務員だったり。扱っている業務の単位が違うだけなのですね。
また、国家公務員には特別職と一般職があります。特別職の何が「特別」かといえば、国家公務員法が適用されないという点です。
公務員になるためには公務員試験を受けなければなりませんが、特別職はこの限りではありません。例えば特別職の代表格である内閣総理大臣、彼らは試験を受けてなるものではないですよね?
特別職と一般職は、そういった例外を明確にするために名称を分けているのです。内閣を構成する官僚の方々や、選挙によって就任できる国会議員も特別職に該当します。
公務員の給与は?
給与については、裁判所職員について触れた時に「サラリーマンの平均年収程度」と紹介したと思います。実はこれには理由があって、公務員の給料は、民間企業のアベレージを基準に、法律(条例)で決められているからなんです。
民間給料の平均より多くもらっている大企業や商社、テレビ、金融関係の企業と比較すれば少ないですが、平均的な中小零細企業よりは多いということになりますね。
ただし先ほどのせいきゅんの例のように、諸々の手当がついてくるともう少し高くなる職業もあるようです。特別職に関しても別扱いです。危険を伴う自衛官などの給与が高くなるのは頷けるでしょう。(ちなみに、公務員の給料はほぼすべて一般公開されていています)
公務員の勤務時間は?
1日、7時間45分(休憩含まず)です。
凄い細かいですよね。これも法律で決まっているんです。
もちろん職業によってはこの限りではありません。公安系の職種(警察・消防)では、夜勤があったりもします。それでも一週間の勤務時間の範疇で行われます。7時間45分を5日間で、38時間45分。
ぺーちゃんみたいに、「うちに帰ってもやることがないから残業」とか、「飲み会の待ち合わせが遅い時間だから残業」とかは当然NG。
休暇について
公務員の休暇は、年次休暇にはじまり、特別休暇、病気休暇、介護休暇などがあります。年次休暇とはいわゆる有給で、1年で20日間あります。
特別休暇には結婚休暇や出産休暇、夏季休暇など、様々な理由で休暇が認められます。ただ職種や部署にもよりますし、忙しい部署では有給すら使うことなく消えてしまっているのが実情のようです。
定年退職について
国家公務員、地方公務員に関わらず定年は原則60歳です。原則、としたのは職種によって誤差があること。例えば外務省の職員で、在外公館に勤務している方は63歳で定年となります。
ちなみに退職時には退職金が支給されます。民間企業よりも退職金が高い、と言われがちですが、月々の給与から結構引かれているそうです。
公務員になるためには
具体的な公務員の職種をご紹介する前に、公務員になるための試験、「公務員試験」について触れたいと思います。大前提ですが、公務員になるためには試験をパスしなければなりません。
試験にはいくつもの種類がありますが、代表格は「国家公務員総合職」「国家公務員一般職」でしょうか。
試験内容としては、一次で筆記試験を受け、二次で面接試験となります。日程も受験先の期間によって異なるので、日程が重ならなければいくつ受けても問題ありません。そして、受験料は無料です。
受験させるコストももちろん税金からまかなわれているんだから、税金の無駄遣いの片棒をかつぐのはやめようね。
受験資格
もれなく確認したいのが受験資格です。いざ公務員を目指そうと考えても、受験資格に満たない場合はどうしようもありませんからね。
結論から言えば、基本的には年齢制限のみと思ってください。(法律で罰せられた事がある方や懲戒免職処分を受けたことがある方は、国家公務員法のなかにある欠格条項の箇所をご確認下さい)
年齢制限を下回っていれば、高校中退だろうが、職歴があろうが無問題(モウマンタイ)です。
職務の難易度によって「大卒」「高卒」などの括りがあると説明しましたが、これは「大卒程度」「高卒程度」という意味合いです。なので大学を中退していても、高卒でも、専門卒でも、「大卒」に採用されることは十分にありえます。学歴も関係ない。公務員のダイナミズムを感じますね。
※公安系の職種(警察・消防)に限り、身体要件が課せられていますので、注意が必要です。
年齢の上限は職種によってさまざまです。
最も厳しいところで言うと、参議院の衛視があります。これは二十歳までの高卒業者及び高校卒業見込み者のみになります。超期間限定のレア職ですね。
国家公務員[総合]、国家公務員[一般]は30歳で制限がかかっています。自衛官も30歳、刑務所で働く刑務官は29歳です。
警察官は[高卒][大卒]で変わってきますが、少なくとも34歳まではチャレンジが可能です。消防官は東京の消防庁で実施している試験では29歳を上限としていますが、他の自治体ではその限りではありません。
地方公務員は特に年齢の上限がまちまちです。特に昨今は年齢制限引き上げの動きが盛んで、59歳までと実質上限なしの市役所も増えつつあります。年齢制限が緩和される動きは今後続いていくとみられますので、公務員になるチャンスは拡大していくことでしょう!
試験スケジュール
試験の流れは以下のようになります。
一次試験の日程は職種によって様々です。4月から10月頃にかけて分散して行われます。できるだけ早く受験案内を手に入れるため、定期的に該当機関のウェブサイトを確認するようにしましょう。
一時の筆記試験はマークシートが主です。難関と呼ばれる上級職になってくると、そこに論文などの記述問題が加わります。初級試験や高卒区分の試験でも、記述問題として作文を書かされる場合もあります。
試験範囲は文系と理系からまんべんなく、広く浅く出題されます。さらに一般知能分野という、いわゆる知能テストも加わります。専門職であればさらに専門分野に関連する試験内容も加わります。このように、受ける職種によって様々なのです。
晴れて一次試験をパスすると、次は面接試験です。個別面接が主流ですが、昨今は一般企業同様に、集団面接やグループディスカッションも取り入れられ始めています。二次で集団面接、三次で個別面接を行うところもあるそうです。
公務員の種類(国家公務員編)
では、いよいよ具体的な公務員を見ていきたいと思います。種類が多いので、それぞれ簡潔に記載していきます。
国家総合職
公務員の中の公務員、国家公務員総合職。いわゆるキャリアで、私達がテレビなどで耳にする「官僚」はこの総合職採用者に向けられた言葉です。各府省に採用され、政策の企画や立案を担う、まさに国の中枢業務です。
責任のある仕事ですが、激務であることも有名です。2年に1度程度のスパンで異動があり、海外留学もあります。本省勤務中の残業時間は多く、とりわけ国会開会中の期間はほぼ帰れないという噂も。
国家一般職
国家総合職同様に政策の企画や立案を行いますが、一般職の職員は総合職と比べて、特定分野の専門的な知識を有していることが求められます。専門性を高めるため、異動のサイクルは総合職よりも長くなっています。
一般職は大卒と高卒の2種類があります。高卒の方が庶務・総務系の事務作業を行ったり窓口業務を行う傾向にあるそうですが、異動や昇進について大きな差はありません。いずれも法令についてなど深い知識を必要とする重要なポジションです。
防衛省職員
国家総合職/一般職試験から採用されるのが防衛省職員です。制服を着て職務を行う自衛官と対(つい)になり、背広を着て事務系の職務を行います。
総合職職員は本省や外局の防衛施設庁で働き、一般職職員は地方支分部局や全国各地の基地などにも出向し、人事、会計などの総務系の仕事を行います。
国税専門官・税務職員
国税庁に勤める税のプロフェッショナルです。国税調査官、国税徴収官、国税査察官などに枝分かれし、法律・会計等の知識を駆使して業務に従事します。
財務専門官
財務局に勤務し、国有財産の管理や金融機関の検査を行うのが財務専門官です。財務省は勿論のこと、監査対象である金融機関とのコネクションができるというメリットがあります。
食品衛生監視員
厚生労働省の職員として、検疫所で輸入食品の監視や衛生管理を行います。主に勤務地は検疫所のある大規模な空港や港になるでしょう。受験資格に大学での薬学、畜産学などの履修が含まれる点も特徴的です。
労働基準監査官
厚生労働省の職員として、全国各地の労働局、労働基準監督署に勤務します。法定労働条件や時間など、労働者の働きやすい環境づくりに努める仕事です。
時には司法警察職員として、違反者の逮捕までを行います。実際に仕事場に足を運ぶ事が多いので、なかなかにアクティブな職種ですね。もちろん労働局で窓口業務を行う場合もあります。
法務省専門職員
法務省の職員として、法務教官、矯正心理専門職、保護観察官などの業務に当たります。
法務教官は少年院や少年鑑別所に勤務し、非行のあった少年に教育や生活指導をも行います。矯正心理専門職は、刑務所や拘置所で被収容者の調査や鑑別を行います。
航空管制官
国土交通省の職員である航空管制官は、航空機の離着陸と運行を支援するために、各空港及び航空交通管制部での管制業務を行います。
外務省専門職員
外務省本省、または在外公館(大使館、領事館)で業務に当たるのが外務省専門職員です。国家間の会合の際に通訳を行ったり、担当国の情報収集、広報活動、旅行者の保護など海外との窓口業務を幅広く行います。
卓越した語学力が問われることはもちろんのこと、任期の多くを海外で過ごす覚悟も必要です。その分給与水準は高く、例年競争率は高い職種です。
裁判所職員
裁判所に勤務する、特別職の公務員です。業務内容ごとに裁判所事務官、裁判所書記官、家庭裁判所調査官に分けられています。
裁判所事務官は各裁判所で法定事務や裁判手続きの補助を行います。また、訴状の受付など窓口業務もあり、その仕事は多岐に渡ります。
一定期間勤務すると、裁判所書記官へのキャリアアップを狙うことができます。裁判所書記官になるには競争率の高い試験をパスしなければならないので、事務官を経て書記官を目指す方が多いようです。
そんな裁判所書記官は裁判の内容を記録し、資料収集、調書作成などを行います。弁護士、検察などとの調整業務までを行うため、訴訟にまつわる業務の多くを書記官が行っていると言っても過言ではないでしょう。
他方で、家庭裁判所調査官は家庭裁判所で必要な資料の作成を行います。資料作成のみならず、調停の場で意見を述べる権利もあります。
国会職員
その名の通り国会で職務に当たる特別職の国家公務員です。衆議院、参議院の他にも国立国会図書館で勤務する方も該当します。
衆議院・参議院事務局職員は会議運営部、調査部、総務部門に分かれ、それぞれ会議を円滑に行えるようサポートを行います。
先述の衛視も国会職員ですね。
なかでも議員立法の立案業務に特化した機関が衆議院・参議院法制局員です。法律案の作成や、法制に関する調査研究に従事しています。
日本唯一の国立図書館が国会図書館であり、そこの職員も国会職員のくくりに含まれます。図書館職員と言えば司書の業務が浮かぶと思いますが、国会図書館では法案の整備に関する調査なども行います。
刑務官
法務省の職員で、刑務所や拘置所に勤務します。いわゆる看守ですね。少年刑務所等では受刑者の指導をも行い、社会復帰のための支援を行います。
入国警備官
法務省の職員で、入国関連の業務に携わるのが入国警備官です。不法入国者や在日外国人の法令違反などの調査や警備、護送までを行います。
皇宮護衛官
皇宮護衛艦は警察庁の職員で、皇宮警察本部というところに勤務します。名前からだいたい分かるかと思いますが、天皇両陛下及び親族の護衛や、皇居の警備を行います。
各種学生
海上保安大学、気象大学、防衛大学、防衛歯科大学の生徒は、国家公務員の身分を持つ学生となります。在学中も国家公務員として扱われるので、毎月給与が発生します。
公務員の種類(地方公務員編)
次は地方公務員について紹介していきます。
地方上級
都道府県、司令指定都市、東京都の23区で実施される大卒程度の試験で採用される方々のことを、一般的に地方上級公務員と呼びます。
採用する自治体によって年齢制限や試験内容が異なります。また、採用職種も行政から学校の事務、警察の事務など多岐にわたります。
国家総合職、一般職と併願受験する方が多いようですね。
地方中級・初級
短大、専門卒程度の学力とされているのが地方中級公務員です。短大、専門程度とは言え、大学卒業者の年齢でも受けられる年齢制限なので、合格者の多くは大学卒者だそうです。
高校卒業程度の学力と区分されているのが地方初級公務員です。地方中級と同様に、短大、専門卒者の合格率が高い割合を占めています。
一般事務や警察事務、学校事務など地方上級と職種は大きく変わりませんが、庶務・総務・窓口業務など、組織の端に位置する業務内容が多いようです。
市町村職員
市町村の一般事務を行う職種です。地域に密着した業務になるため、その市町村に思い入れが強い方に向いているでしょう。
年によっては募集していない年もあるので、その点は注意して下さい。
警察官
各都道府県が管理する警察組織で、地域に密着し、市民の安全を守るのが警察官です。いわゆる「おまわりさん」ですね。
こち亀の両さんとかならイメージつきやすいかな?
消防官・消防士
ご存知、消防士です。火事の消化や救援活動を行います。火災予防の指導を各学校等行っている光景なんかも見たことがあるのではないでしょうか?
特に優秀な方は特別救助隊(レスキュー隊)に選出されることもあります。
想像以上に私の知らない公務員の仕事があって、ビックリしました。
※記事で紹介したサービスや商品を購入すると、売上の一部がサバイブに還元されることがあります。